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11月2日 『歳を重ねる』
いつからか歳をとることをしなくなった。というと語弊があるのだが。歳を取ることに重きを置かなくなったと言った方が近いだろうか。
幼き頃は早く大人になりたくて、毎年の誕生日を待ち望んでいたものだ。一つ歳が増えるにつれて嬉しかった日々は疾うに過ぎ去り、今は誕生日のことすら忘れている。人に歳を尋ねられると生まれ年から換算しなければ思い出せなくなった。ただ歳をとったから気にしなくなっただけでは?と思われがちだが、僕の場合はあえて忘れるようにしているのだと自負している。
大人になれば制限も増える。その歳で何をしとるんだねと怒られてしまいそうなところ、そんな常識など吹き飛ばして、僕はいつまで童心のまま無邪気でいたい。(念の為付け加えておくが、一般常識の許される程での話である。人様に危害を加えるようなことは致さない。)そのため僕は歳を取ることを辞めたのだ。身体は間違いなく老いに向かってはいるのだが、この心は老いることを辞めた。僕の心はいつまでも夢を見続けている。




