8月26日 『星の遊園地 ①』
星のカードを手に入れた。
僕の名前はマルク。毎日朝7時に起きて、8時に学校に行って、16時半に家に帰ってくるんだ。18時にご飯を食べて、19時にお風呂に入って、20時にお布団に潜り込む。
でもね、寝るためじゃないんだよ。僕は星を見るのが好きなんだ。
ある夜、いつものようにベランダで星を見ていた。長い望遠鏡から遠い夜空を眺めていたら、何かが目の前に降って来たんだ。そこには一枚のカードがあった。
「星の遊園地、ご招待券?」
カードにはこうも書いてあった。
「20時、遊園地へ向かうバスがくる。それまでにお布団に入って待っておくこと。」
それから僕は毎日のように、20時になるとお布団に入ってバスが来るのを待つようになったんだ。バスはかかさずやってくる。毎晩、必ず20時にね。朝になったら戻ってくるから、学校に遅刻したりはしないのさ。
あ、言っている間にバスが来た。じゃあちょっと行ってくる。
え?遊園地でのお話かい?それはまた今度だね。僕が沢山遊んで遊び疲れちゃったら、たまにはバスに乗らずこの部屋にいるよ。その時ゆっくり話でもしよう。それまでちょっと、待っててね。
「じゃあ、行ってきまーす!」