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8月23日 『田舎道』
深緑の山々。
合間から見える宅急便のトラックが走り抜けていくのが見えた。
虫が仲間を呼ぶ声が響く獣道。
一台のエンジン音が、人の訪れを告げる。
寂れた街並み。時にぬくもりが恋しくなるものだ。
はがれたトタン屋根を眺めながら、今日もそんなことを考えていた。
トラックが小さくなっていく。
再び僕は一人きり。
もうすぐすれば夕立が降る。
どうぞ気を付けてお帰りなさい。
そしてきっと、また来てね。
何もない山奥だけど、僕はこの街が好きだから。
なんだか夏の風物詩みたいですね。
荷物を受け取った人が人間なのか、幽霊なのか、はたまた狐に化かされたのか。
みなさんのご想像にお任せします。