自己紹介
───以上で、本日の講義を終了する。
次の講義では、筆記でのテストを行う。
覚悟して望むように。
私の名前は、中中 中、本来なら縦書きで書きたいところだが、横並びでも中々面白いだろう。
中中 中、こう書いてアタナカ アタルと読む。
両親が弓道を習っており、父の家系は平安時代頃から弓道を続けてきたようだ。
そんな格式高い父だが、高校一年生で所謂一目惚れというものを体験したらしい。
ソレからは早く、父からの猛アタックで、付き合い、学生婚をし、大学生で出産、そして今に至る。
名前の由来は、当然弓道である、的に決めたときに、中、あたる、というらしい。
というか、この苗字で、弓道で飯を食っている家系で、中という名前が使われていないわけないのだが。
私は現在大学で講師をやっている、残念ながら。
高校生の頃には、この名前でサインを書きたいと思い、有名人になる方法を模索したが、弓道ぐらいしか目指せるものがなかったので、辞退した。
このような名をもらっておいてなんだが、私には弓道の才能などはどうやら無かったらしい。
神は非情である。
私が教鞭を取っている教科はザックリと言うと国語である、何故かは、分かるだろう。
そうだ、文字を書く際に必ず縦で書けるからだ。
しかし、大学の講義はつまらない、殆どが横書きかパワーポイントで終わってしまう。
こんなことなら研究してる時間を、教育免許取得の足がかりにしておくのだった。
とは言え、過去を変えることはできない。
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一度放たれた矢が戻ってくることは無いように、一度逸れた矢が、的にアタルことが無いように。
過去も矢も、万有も万物も、諸行は常に片側へと、流れていくものだ。
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なにか良いことを言った風だが、コレは父からの受け売りだ。感銘を受けた人はぜひ父に伝えて上げて欲しい。父の名前は中中 皆、アタナカ カイである。
ん、ソレはロンだな。はは、ありがたい。
見ての通り、私は今麻雀を打っている。
たった今私に牌をとられた、目の前にいるのは、確か、、「一 一だよ。」ああ、そうだ。
この、冬場のじいさんのように、ダウンというか、ジャンパーと言った方があっていそうなものを着ている男は、
一 一、ニノマエ ハジメ。
私よりも面白い名前の人間だ。
そして、右側にいるこの冬場の北海道のように白い肌の女性は、小小 小小、オショウ チイコ。
私の友人であり、想い人であり、初恋の人であり、世界一憎たらしい人。コレまた面白い名前の人間だ。
そして最後、左側にいるこの北海道のような大きさの男は、大大 大、オオダイ ヒロ。
正直言ってもう飽きた、名が体を表している、私の同郷の幼なじみであり、最も信頼できる友。
面白い名前の人間だ。
コレは、私が不運の事故でなくなってしまうまでの、100日を綴る、恋文である。
名前に関しては、ただの趣味です。
また、名前に関しては、ルビを振ります。
基本的に名前だけに振ると思います。