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4人の彼氏候補  作者: 和藤ユヒリ
2/20

2話 朝礼⁉︎

「ドッキリにしか思えないんだけど、どういうこと?」


「驚かしちゃったね。でもこれは4人の本心だよ」


 優しくていいわ〜


 【雷坂光輝らいさかこうき】優等生だ。優等生キャラと言ったらメガネだが、光輝は夜風に優等生と思われたくないがためにコンタクトである。髪は黄色。頼れる良い兄貴分!


「そうだぜ! 俺たち、夜風のためにこの学校を受験したんだ!」


 ありがとう!って勢いあるから釣られて言いそうになるわ


 【火山炎かやまほむら】明るくて元気! 夜風のことは直感的に好きだと思った。一目惚れ。髪色は赤でぴょんぴょん跳ねている。少年漫画の主人公みたい!


「こんな学校、行きたくて来たわけじゃないからな!」


なら来なくていいわ!


 【暗条紫音あんじょうしおん】裏表が激しい! いつもは表だが、夜風1人の前だと俺様キャラになる。裏になるときはあんまりないけどね。髪は紫で前髪が長い。あまのじゃく!


「ボクはどんなに遠い場所でも夜風のそばに行く」


 急になんだ⁉︎


 【海原氷かいばらひょう】クールだ。思ったことをそのまま言う。恋愛とかになると直接言葉にするっていうのは大事だよね。夜風のことになると、積極的だが、それ以外のことはどうでもいいらしい。髪色は暗めの青。なんでもストレート!


「とにかく私は4人と面識がないっていうふうにしたいの!」

「つまり知らない人同士ってこと!」


 夜風は焦っている。この4人は話を聞いてくれない感じがする。


「面識があると何がダメなんだ?」

 炎はぽかんとしている。


「4人はモテるから取り合いが起きる、恋戦争に巻き込まれたくないっ!」

   

「そんなの知らない」

 氷はストレートだな。


「逆に巻き込まれて欲しいな!」

 ふざけんなよ! 炎!


「でも夜風が言っていることも分かる」

 やったぁ! 光輝は私の味方だ!


「オレは夜風を知らないふり、出来ないと思うぞ」

 紫音は少し、努力しようとしてる?


 キーンコーンカンコーン 朝礼が始まるまであと30秒


 この学校は予鈴が30秒鳴る。どんな学校だよ! 聞いたことないわ!


「こりゃ無理だよ。朝礼、間に合わない」


「行くぞ‼︎」


 炎は私を急にお姫様抱っこして走り出した。


「やめろ!」「自分で走れるわ!」


「オレはお姫様抱っこなんてしたくないぞ!」


 そう言っているが、紫音は炎から夜風を奪い去って走った。


「結局はしてるじゃん!」


「夜風を独り占めするな」


 紫音から氷に変わった。


「なんで教室行くためにお姫様抱っこされなけゃなんないんだー!」


「僕だって出来る!」


 氷から光輝に変わった。


 これは自分で走るほうが速いな。


 光輝の手を振りほどき、私は猛ダッシュ‼︎ 4人が私を追いかけて来る。5人が教室に向かってダッシュしている姿は速すぎて、怖い。


 キーンコーンカンコーン 何回目か分かんないけどこれが最後の音!


「あっぶねー! 間に合った‼︎」


「やったな!夜風!」

 やったね! 炎!


「間に合わないかと思ったよ」

 ほんとにそうだよね! 光輝!


「夜風だけが間に合わなければよかった」←間に合ってよかった

 それひどくない? 紫音‼︎


「夜風が嬉しそうで何よりだ」

 お、おう。急すぎて驚くわ、氷。


『イケメン達と仲良いの⁈』


 クラスのみんなは私たちを見て驚愕している。


「さっきそこで会っただけだよ」

 嘘だけど、こう言っとくしかない。


「違うぞ! 俺たち4人と夜風は小学校からの幼なじみだ!」

 お〜い。なに言っちゃってるんだよ! 炎!


『そうなの⁉︎』


 もう終わったな。中学と変わらない平凡な日常が続くと思ってたのに。大変なことになるぞ。


 こうして私の高校生活が始まったのだ。

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― 新着の感想 ―
[良い点] ドタバタが面白いですね。主人公はキレキレに突っ込むのですね。良いと思います。会話や動作に躍動感があって良いですね。キャラの性格説明も詳細で分かりやすいです。 [一言] 4人のボケを主人公が…
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