退院
私は今年で二十歳になる。今日まで私はずっと病院にいた。少なからず高校へはほんの少しだけ通い後はずっと病院のベッドの中に寝転んで空を眺めることばかりを行った。
退院が決まった今日空はずっと大きな雨粒が空から地面へ落ち、私は明日雨止まないかなと思いながらも一人病室で窓の外を眺めながらいる。
翌朝私は目が覚めるとすこし空は曇っていたが雨は降っていない。今日は朝早くから両親が私の元へやって来て退院手続きを行い朝7時四十分頃に退院した。私は両親の車には乗らずに歩いて家に向かうことにし、最初私は少しだけ遠回りしてから家に帰ろうと思い家とは少しだけ反対側の道を歩いていくとたまたま巷で有名な神社にたどり着いた。その神社は夜に雨が降って翌日空は曇っていてその雲の隙間から太陽の光が神社に一直線に降り注がれるときに神社でお願い事をすると、その願いが一度だけ叶うという噂があった。私は今がちょうど条件にあった環境だったので私は神社に行きお賽銭を入れてお願い事をした。
「どうかもう一度高校時代をやり直して、健康な体のまま楽しい学生生活を送りたいです。どうかお願いします」
私は半信半疑でお願いしてみたが、全く今の所何も影響力は無い。私はただの噂かと思いそのまま神社を出た。それから私は町中をあまり無理のない程度で歩き家に帰ると、両親は心配そうな顔であまり無理するなよと言って私を家の中に迎え入れた。それからは家族久しぶりの晩御飯を食べてお風呂に入り久しぶりの自分の部屋のベッドで熟睡した。
第一章 朝
私は朝目が覚めるといつもの自分の感覚と少し違って朝から気持ちのいい目覚めだった。私はなぜこんなにも朝の目覚めはいつもより良いのかと思いつつももう少しだけ寝ようと思いベッドに包まった。しばらくして家の階段から猛スピードで登ってくる音が聞こえてきた。私は母が荷物を取りに来たのだろうと思い無視していると、私の部屋の前で足音が止まりドアを開けて
「早く起きないと遅刻するわよ」
と言ったのだ。私はなぜ母が遅刻すると言ったのか訳がわからなくなり、私は母にどうしたのと聞いた。
「ゆりあなたは高校生でしょう、遅刻しても知らないわよ」
私の頭の中はハテナマークが沢山出てきた。でも一様母の言うとおりに従って顔を洗うため洗面所に立つと私は驚いた。なぜならあの高校二年生の頃の私になっていたからだ。私は昨日確かに神社で高校時代をやり直したいと願ったが、それが今高校二年生の時期に戻った事で私は驚いている。
でも私はなぜ二年生から始まったのかなと思っているとふと一つだけ思い出したことがあった。それは、高校時代の中で二年生の時期だけ他の学年の時よりも行っていなかったので、私は願いを込めているときに多分二年生の時の事を考えたのかなと私は思った。そんなことを考えている間に時間は刻々と迫り私は机に置いてあったスクールバックを持ち学校へと向かった。学校は多分私が通っていた中原高等学院ではないのかと思い私は恐る恐る学校内の敷地に入ると、私の名前を呼ぶ女の子がいた。私はその声が聞こえる方向を見ると私よりも見た目はすらっとしており、見るからに絶対に男子からモテル様な姿をしており私はこれが本物のJKなのかと思いつつあたりさわりのないあいさつでごまかした。
「おはよう」
私に話かけてきた女の子は笑顔でおはようと言って私はなんでこんなにも笑顔が似合う女の子がいるのかしらと、自分で思いつつこれは絶対に彼女はモデル女だと確信した。それから私は二人で多分同じ教室であろうと思いつつ一緒に教室に向かうと、私はここでも新たな問題が起こった。
それは、自分の席がわからない問題だ。流石に下手に聞くと何か言われるのかもしれないと思いさり気なく
「私って席どこだっけ」
私は一番シンプルかつさり気なさ満点の聞き方をすると、私と一緒に来た女の子は
「一体今日はどうしたのゆり、記憶でも失ったみたいだね」
と言いながらも一番後ろの運動場側の左の席だよと教えてもらい、ありがとうと言って私は自分の席らしい場所に座った。
私は自分の席に座りしばらくの間私は制服の右ポケットの中に入っていたスマホを取り出すと、後は自分のパーソナルペースを維持するためにしばらくの間ずっとスマホの画面を見て過ごした
しばらくすると廊下の扉から女性教員の声が聞こえて来て、私は扉の方を振り向くとちょうど扉が開き
「お前らそろそろ朝のHRが始まるぞ、早く自分の席に座りなさい」
女性教員はクラスにいる生徒を睨むように見てから教卓に立つ。生徒たちは皆静かに素早く自分たちの席に座り女性教員は口を開いた。
「お前ら、たるみすぎだぞ。高校生になってても朝からキャッキャキャッキャと騒ぎやがってこっちは朝から気分が悪い。そろそろ自分たちの年も考えて時間を過ごしなさい」
女性教員はそう言って朝の諸事連絡をした後に教室を出て行った。私はなんだかこの女の先生は気難しい人だなと思い私はまたポケットにしまったスマホを取り出して自分のパーソナルスペースを確保した。
スマホに集中しすぎたせいかあっという間に一限目の授業が始まった。私は一限目の授業は数学と知りカバンの中を探るとそこには数学のノートと教科書が入っていた。私はまさかこれは昨日の私が準備していたんだとわかり、私はできる私だわと思いそのまま授業を受けた。
午前中の四コマの授業を受け終えようやく昼休みとなった。私はひとまずこの学校内をうろついてみようと思い昼休みに適当に校内をまわると購買や食堂があり途中私は学食の食堂でお昼を食べた。
私は今までずっと病院で生活していたのでこんなにもご飯の味はこんなにも濃いかったのかと実感したが、これも私が普通の高校生だったら多分何とも思わない味なんだろうなと思いながら私はお昼ご飯を食べ終えて、校内の探検の続きを実行した。最終的にはこの学校丸々の広さはすべての敷地合わせて札幌ドーム一個半の大きさとわかり私はここの学校はこんなにも大きかったんだと実感させられた。校内を知り尽くした私はひとまず自分の教室に戻り一息入れた。それからしばらく教室で休んでいると午後の授業が始まる前の予冷が鳴り響き私は午後の授業の準備をして後は時の流れに身を任せて学校生活を送った。
午後の二コマの授業が終わるとすぐに今日の朝入ってきた女性経論が教室に入ってきて帰りのHRを行った。私はこの先生は嫌だなと初日から思っていながらもあまり連絡事項はなくすぐに帰りのHRは終わった。だから私は学校が終わると一目散に教室を飛び出して家に帰ったがその途中少し高校生らしくコンビニへ寄り道をしてから家に帰った。
家に着くと母が夕飯の支度をしながら「お帰りなさい、ゆり」と言って台所へ立っている。私は母に「ただいま」と伝えると母の料理のお手伝いをした。母は少し戸惑いながらもありがとうと言って晩御飯の準備をして、準備が終わると私は自分の部屋で制服から私服へと着替えなおした。それから私はしばらくの間自室のベッドで横になっていると知らない間に寝てしまった。