そして狂気の人狼は
(くそが、なんで今日森に行っちまったよ)
自分のことを責めてもどうにもならないなそれより急ぐ。
(無事でいてくれ)
アジト前
木の陰から中の様子をうかがう。どうやら宴会中らしい
その瞬間自分の中の何かが壊れる音がした。そして唐突に
『負の感情の増幅を確認 能力を10%開放します』
なんかよくわかんないけど強くなったみたい
でも今は関係ない。そのまままっすぐ歩き出した
作戦はとりあえず突っ込んだ
「おいおめぇらぁあんまのみしゅぎんにゃよぉ」
ぐでんぐでんによってやがる。勿論村から奪ったものだろうそう思うと自分を抑えられなかった。
ナイフが首を切り裂きそのまま思いっきり殴りつける。切り傷が広がり頭が落ちる。
飛び散った血を見て異変にきずいたらしい。
「っおい、お前ら敵だ」
「なにぃ」
「どこにいやっがはっ」
思いっきり殴りつける
「おいおいがきじゃねえか」
「・・・お前らか。」
「ああ?・・・あぁ村か?そりゃあそうだろ」
「そうか」
今ならできる気がした。今の私なら。
「『狂狼』」
その時身体が激しい高揚感に満たされ、口角を吊り上げ目を見開いた
「お、お前まさかじんろ」
ナイフを心臓に突き立てる
「あは、あははは・・・死ねっ死ねよ、ハハッ」
狂気的な笑い声を立てながら、何度もナイフをねじりこみ肉を断ちそして、食い漁った。
そのあと
私はみんなが捕まっている檻を見つけていた。しばらく触っていなかったのだろうかその牢の前に引きずったような跡があったからすぐわかった
魔力で強化した左手の爪で錠前を真っ二つにした
中には母さんたちがいた。目立った外傷はなかった
「ディア・・・?あなたなの」
「そうだよ」
「ちょっと待ってあなたその血はどうしたの」
「盗賊がいた。全部殺してきたんだ」
その時後ろから―――潜んでいたのだろうか―――切りかかってきた・・・が
「ぐさっと」
手を一撃で腕を落とした
「もう邪魔」
蹴り飛ばして牢屋に入れる
急に聞かれた
「その耳は何」
あくまであまり表情を変えずに聞かれる。
あ・・・忘れてた。言うしかないな、今母さんしか聞いてないし
「実はね・・・私、人じゃないんだよ。まあ今は10パーセントも力だしてないから耳だけだけどね」