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詩集01  作者: 透坂雨音
8/29

08 嗤う月の迷宮



 欠けた月が嗤う

 私を見下ろして

 滑稽な道化の星たちと共に嗤う


 私は 道の真ん中で 立ち尽くして嘆く

 帰れない

 帰れない

 ……ああ、どうやっても


「家へ帰る方法が 思い出せないの」


 迷い込んだ道の先

 出会ったのは嘲笑う 道化


「助けて」

「助けて」


 声かけても 手をとってもらえない


 振りむいた先 視線のその先に

 追いついた 追いつかれた 悪夢の主が一匹


 まわる まわる 巡る

 迷宮 リセットされて やりなおし

 初めから どこかから


「もう 何が何やら分からない」


 考える事をやめてみる?

 悩む事 やめてみる?


 再びあった道化との契約

 今度は手を掴んで

 耳元でささやかれた

 その提案は……


(最初の様に、まだ何も知らない迷子だったならば)


「苦しみから解放されたい!」







 欠けた月が嗤う

 私を見下ろして

 滑稽な道化の星たちと共に嗤う


 私は 道の真ん中で 立ち尽くして嘆く

 帰れない

 帰れない

 ……ああ、どうやっても


 私は嗤いながら 


「家へ帰る方法が 思い出せないわ!」




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