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詩集01  作者: 透坂雨音
15/29

15 欲張りな愛



「どんな事をしても君と愛し合う未来を手に入れる」


「例え、誰を敵に回そうとも、どんな事をしても」


 それは水面に映る月 決して届かない輝きだった

 優しく笑う君の横顔が頭から離れない

 一目で僕は恋に落ちた


 最初は 遠くから眺めるだけだった

 その姿を見るだけ

 その声を聞くだけで満足していた


 だけど 人はなぜ欲張りになるのだろうか

 なぜ与えられたものだけで満足できないのだろう


 その手にあるささやかな幸福

 それすら捨てて 身に余るものを得ようと必死に足掻くのか


 足りない足りない もっと君を僕に


「この思いを叶えたい」


「君と愛し合う未来を手に入れたい」




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