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料理日和

今日は休養日にして家でゆっくりしている。


神様の仕事でちょっと気張ってしまったからな。


心配するサチさんには逆らえません、ハイ。


だからといってまた無理やり寝かされるのも嫌なので、そこは抵抗した。


幸い丁度ルミナのところから食材が届いたのでそれを使って料理をしたいと言ったら見逃してもらえた。


ふふふ、米と小麦粉、それにレシピがあれば怖いものなしだ。


あーでも醤油とか味噌がないな、今度はそっち方面も考えないと。


ひとまず米を炊いてみる。


この前は鍋で茹でた即席だったからな。上手くいくといいが。


うん、大丈夫そうだな。今日の夕飯に食べよう。


後はクッキーでも作ってみるか。


「なあ、サチ。ゆっくり加熱する事ってできる?」


クッキー作りしながらサチに聞く。


サチは椅子を持ってきて俺の邪魔にならない場所で座ってみている。


監視なのか気になるのか暇なのかはわからん。多分全部だろう。


「わかりません、ちょっとやってみます」


形にした生地を皿に並べた状態でサチの前に持っていく。


サチは座った姿勢のまま生地を見て念じ始めた。


ふむ、目を閉じる場合もあれば開いている場合もあるのか。いいなぁ魔法みたいで。


じーっとサチの様子を見ながら思考してたらクッキーが見事に焦げた。


「あっ。す、すみません・・・」


「おおう、やっぱり難しいか」


火を当てて焼くのとはちょっと違うからなぁ。


「普通の念よりは難易度は上がりますがやれます。もう一度やらせて下さい」


「ん、わかった」


幸いまだ生地は残ってるし、改めて並べる。


「あと、ソウはちょっと他の事するなりして見ないでください」


「どういうこと?」


「その、ちょっと見られていると雑念が入ってしまって集中が・・・」


あぁ、さっきガン見してたのが原因か。悪いことしてしまった。


「分かった、じゃあ薄茶色ぐらいになったら教えてくれ」


「はい、頑張ります」


焼いてもらってる間何するかな。


余った生地を薄めてパンケーキにでもするか。


・・・ぺらっぺらになってしまった。


あーそうか、膨らし粉が無いからこうなるのか。


むぅ、しょうがない、果物でも入れてクレープにでもするか。


ホント前の世界はあれこれ充実してたのを感じるな。


「ソウ、焼けたので見てください」


お、焼けたか。どれどれ味見してみよう。


うん・・・食感はいいね、でも味が薄っすい。あ、よく噛んでると少し甘く感じるな。


そういえばクッキーって結構砂糖やバターを入れるんだっけ。


よし、必殺砂糖まぶしで誤魔化そう。


「ほれ、サチの分」


「ありがとうございます」


砕けるから気をつけ、一口でいったか。


「うん、おいひいれす」


「味薄くないか?」


「らいじょうぶれす」


うん、口の中のが無くなってから次入れような。


案の定詰まらせてる。


ほら、牛乳の実を絞ったのがあるからそれ飲みなさい。


合う?うん、よかったね。


とりあえずサチに頼めばクッキーが焼けることもわかったし、今度アリス達のところに行く時に持っていけそうだ。

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