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本当の私。   作者: ましろ
3/3

おやの りこん




優しい時は優しくて

お出かけさせてくれる父


それでも楽しい時にスイッチが入る時もあった



「読めない」「怖い」

そういう感情で見ていた




母はとても優しかった


パートで懸命に働いていたけれど

行事には参加してくれて

一生懸命育ててくれて夜遊びもせず、

父のお見舞いにもよく行っていた



同居していた父方の祖父母は

私には優しかったけど

なんとなく違和感があった

なんとなく嫌だった



「弁当が気に食わん。

今日の昼飯は肉の気分だったのに」


「犬の散歩に行ってないの?

息子が子供の頃に飼った犬で

あんたより昔からの家族なのに」



そういうことを言っていたのを覚えている

何故なのか嫌なことはしっかり思い出せてしまう


ふたりは嫁いびり、というのか

母をいじめているように見えた


母だってたくさん働いているのに

働く義両親の食事を作り弁当を用意させ

あんたはそこまで家族と思ってない、

ということを平気で言ってしまう祖父母だった





そんな生活は続き

小学三年生の時、両親は離婚した




なんでも、父が入院先で

女性患者と不倫したらしかった



相手も父も強制退院、

そして離婚となった




母は私に

「3日後にママのほうの

おばあちゃんのとこ行くからね。ごめんね。」

と言い

3日で全てを終わらせた。



母と2人で段ボール3つだけの荷物だった

本当に必要なものだけをまとめた


小学校の先生方にも驚かれ

寂しさも実感も感じる暇なく転校手続きを終え


祖父母、父とはもう二度と会えないと言われても

よく分からないまま


私は母の実家、北海道に引っ越した




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