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ようちえんのころ
一番古い記憶は幼稚園の時。
4歳だったか、5歳だったか
そのあたりは定かではないけれど
私は父親に虐待を受けていた
暴力を振るう人じゃなくて
ただ、怒ったら怖い父だった
虐待といっても力の暴力ではなくて
性的虐待、というものだった
一緒にお風呂に入ると体に触れる
必要以上に、執着したように 。
何度も言われた言葉も覚えている
「この胸がおおきくなったら、
一番にお父さんに触らせるんだよ」
嫌だった気持ち悪かった不快感に満たされた
お母さんも知らないことだった
怒るとありえないくらい怒鳴る父
2人の時は別人のように甘やかす父
怖くて顔色を伺っていて
言う通りお母さんには言わないでいた
理由は後から判明することになる。