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彼女との出会い

注意:エロゲ作りは学校にばれないでこっそり作っています

晴れた空、雲は一つもないだろうか。

4月にしては気温が高く、現在進行形で走ってる俺は汗びっちょびちょ、ワイシャツが透けている状態でとても都合が悪い。

何故なら俺はとても急いでいるからだ。

今日は高校の入学式、ワクワクして早く寝たが朝寝坊しこのざまだ。 半袖ワイシャツ、ネクタイ、ズボンを履き、いかにも高校生感あふれる服装だ。

朝、髪セットしたのに崩れてしまって最悪極まりない。

俺の名前は加藤 優希、黒髪で身長は170センチぐらい、メガネをかけ冴えない顔、でもメガネを外すとそこそこいけてる方らいし。らしいというのは前に幼馴染の明日香に「メガネ外すとそこそこイケメンだけどなー」と言われたことがあるが、そこで俺は「メガネを含めて俺なのだ」と意味不明なことを言い、明日香に冷めた目線をくらったことがあった。

(だってコンタクト面倒だし)


「やばい、後10分しかねぇースピード上げねぇーと」


言葉を口にし、自分に喝を入れ、走るスピードをあげる。

周りには桜の木々が舞っており、とても鬱陶しかった。

桜が目に入りそうになってうざい。

もう少しで着く頃だろうか、残り少ない距離を全力執行で下り坂を下り、次の角を曲がった途端、


「いっってててて」


曲がり角で人と鉢合わせの状態で衝突しその場に倒れこむ。よく確認もせずに急に曲がったのは俺はとにかく謝らないとすぐさまこうべを垂れる。


「すいません」


謝りを入れ、

頭を押さえながら当たった人に目を向ける。



「おい、大丈夫かっっ」


倒れこんでいる彼女は、足を痛めており、まともに起き上がれない状態だ。転んでその拍子に足をくじいたんだろう。

俺は特に外傷はないって感じだ。

急いでいるのに夢中で周りがよく見えてなかった俺が最低だ。


「大丈夫じゃないわよ何するのよ!危ないじゃない、急に来るんだもん、君が悪いよ!いったっつーーい」


彼女は痛そうに足首を掴んだ。赤く膨れ上がっており、出血もしている早く病院か保健室に連れて行かなければ傷が残ってしまうかもしれない。


「本当すまん。早く保健室行くぞ」


俺は決断し、彼女を抱きすぐさま学校の保健室に向かおうとしたのだが、


「な、なにするのよ!この私に触るなんて君死にたいの?早く下ろしなさい」


「だって、お前今すぐにも泣きそうじゃん、痛いんだろ?俺がすぐに保健室連れてくから少しの間ガマンしてくれ」


今にも彼女から涙が溢れそうで胸が痛む、

俺は彼女を傷つけてしまったことに罪悪感を覚え、より一層にスピードを上げた。


「う、うるさい!下ろしなさいったら下ろしなさい!自分で歩けるから」


そこまで言われ、おまけには顔面パンチまで食らわれては下ろさないわけにはいかない。


「わかったよ」


膝をつき彼女をゆっくりと下ろす。


「いっったっ」


まだ歩けなさそうに足を抑える。


「大丈夫か?」


彼女はそれには返事をせず懸命に足を引きずりながら学校への道を歩き出す。


「待って!」


俺はポケットに入れてあった[君だけとしたいの]というエロゲのハンカチを足首の傷を覆うようにして結ぶ。

こんなに出血していたら見てもられない。


「やめ、、、ってそれって私のでしょ」


突然の俺の行動に驚き、後ずさるがそれが何か知ってか、

彼女は内ポケットを確認し自分のがあるとホッとすると、興味津々に俺に対して聞いてきた。

俺はその行動にへ?という顔で見ていた。


「君エロゲ好きなのかい?」


突然の彼女のエロゲ発言に俺は困惑しているが、


「大好きに決まっているでしょ」


俺はエロゲ大好き発言をしてしまった。


「私もなんだよ、特に君だけとしたいのは私の中で一番好きな作品なんだよ」


彼女は自分が何言っているのか悟り、顔を赤らめる。

彼女は突然もう間に合わないとスマホを確認し、急に話題を変え、

彼女は物言いたげな表情をし怒りMAXな状態で、


「ったくなんなんだよ、もう間に合わないじゃないか?高校の初日だっていうのに遅刻ってみんなの笑い者になるじゃないか!どうしてくれるんだよ」


段々と男口調になっている気が...、さっきのことはいずこえ?


「どうしろもこうしろも謝るしかありませぬ、、、本当にすまん」


急な彼女の変貌にかしこまってしまった。語尾もおかしくなってしまった。

と顔を上げ彼女を見ると彼女はとても美しかった。金髪ツインテ、出るところもちゃんと出ていて背も俺よりも高い、何より美少女だ。

ぶつかった時はマジマジと見てなかったのでよくわからなかったが今見ると可愛いの一言が今にも言葉に出そうだ、それくらい彼女は美しいかった。



「謝って済むと、君はそう言ってるの?この私に傷を負わせておいて」


なんかヤンキー口調になりつつあるんですが、目がこわいんですが、


「それで何すればいいんだ?」


謝って済まされないなら、お金を請求してきたり、学校や親に電話されたりして...そんなことを考えていると彼女は笑みを作ると、


「部活に入ってもらうわ」


「それでいいのか?」


別に部活には入る気は無かったが、それで済むなら安いほうだろう。


「いいに決まってる」


「ちなみに何部?」


「エロゲ部!」


痛みとはうらはらに満面の笑みを浮かべ[エロゲ]という単語を堂々と言う彼女はやっぱり可愛いかった。









「君その制服、もしかして文校の生徒?」


制服の下に半袖のワイシャツ、蝶ネクタイ付け、黒いスカート、ローファーを履いている彼女は汗をかきながら言った。


「そうだよ、文校か〜、なら急がないと入学式に間に合わないじぁん」


この時俺は浮かれてて生まれてきて良かったと思った。 この時点では...


「そうだった。こうしている場合じぁない、てか君入学式に金髪とか勇気あるな、校則破ってるぞ」


「そういうことはいいの校則に縛られてるとか私はやだし私の好きなことをやるそれでこそ高校生じゃん」


傲慢というべきか、なにもかが自分勝手すぎるよ。


「お前何かやらかして時期に退学しそうだな」


「そのフラグやめてくれない、本当になりそうな予感がするから」


彼女は俺とぶつかった時にバックから筆箱やらなんやらが散らかりそれを急いでバックのなかに入れる、それに俺も協力する。

と、俺は彼女のバックから出た本を手にした。


「ねぇー、これって」


「知ってるの?ねー知ってるの?それかなりマニアックな本だけどー」


疑問視を浮かべ、この本に目をやりワクワクしながら聞いてくる。


「マニアックも何も、これを知らないオタがいるとでも?」


「今自分でオタって言ったよね。自分でオタ認めちゃったよ、この人」


自分の部屋はポスターやフィギュア、抱き枕、ラノベなどのアニメグッズほぼそれだけで埋め尽くされているといっても過言ではない程のオタクだ。


「認めないといけないほどのオタだからね」


右手で胸を叩きどうだと言わんばかりに張り合う。


「重症」


目を細ませてその一言で終わらす。


「てか君この本知ってるんだよね、だよね、この本知ってる人に会うとは嬉しいよーでも男子が知ってる時点でちょっと引くわー」


じょじょにキャラが崩れていくぞこの人。


「女子で恋色リズム知ってる方がやばいんだが」


恋色リズムとは女の子しか出てこないレズゲ。

彼女はその特典小説の恋色リズムを持ち歩いていた。よく持ち歩ける勇気があるなと思う。


「やばくないよ。女の子だけで男の子は出てこないもん」


「お前レズなのか?レズ信仰者でレズ大好きなのか?」


迷いもなくすんなりと


「そうだよ」


「レズすんなり認めちゃったよ、そこは否定するものだろうが!」


ギャルゲ展開になりつつあって期待していた俺は落ち込む、散々な目にあったと心の中でつぶやく。


「いいの、隠すつもりないし」


「いいのかよ、普通は隠せ友達できないぞ」


「君に変な気持たれる方が迷惑だし、てか性的な目線で見ないでくれる?」


手で胸を押さえて蔑むような目で俺を見る。


「見てねぇーよ!ちょっとひどいなお前、お前の問題発言で変な気なくなったわ」


「変な気持ってたんだ。この変態っ」


失言したと後悔する俺。


「君も変態だろうが恋色リズムやってる時点で」


「変態じゃないもん」


彼女の脳裏に昨日やった恋色リズムのあのシーンが思い返され認めざるおえない。


「かわいく言ったって無駄」


あっさりとズバッと言って彼女も傷ついている。

会話している間にも遅刻になる時間が近づいてきている。


「君、気に入った。私高校でエロゲ作る部活を作るつもりだからあなたも入りなさい」


「そんな部活作れないぞ」


俺がすんなりと断り口調を変えて再度のお願い。


「そこはなんとかするからお願い」


高校に入ってからはゲーム研究会に入ってギャルゲをつくり方を学んで将来は大手ゲーム会社に入るつもりだ。

エロゲとギャルゲ?エロシーンがあるかないかじゃないか、なら今女の子に頼まれていることを破ってまで断ることはない、もしかしたらゲーム研究会ではギャルゲ作ってなくてアドベンチャーゲームやらファンタジーゲームやらしか作れないかもしれない。

だったら、


「もしその部が作れたら喜んで入るさ、その代わり作るのはレズゲとかじゃなくて一般のエロゲ作ろうぜ」


「さっき言ったじゃない!わかってるわよ、レズゲとか売れなさ過ぎて話にならないから普通のエロゲ作るに決まっているじゃない、個人的にはレズゲ作りたいけど」


「一回レズゲから離れようか、でも良かったエロゲで」


俺は楽しく作れればいいと思ったが売れる売れないまで考えている彼女に尊敬する。


「そういえば、お互いの名前まだ知らないよな」


「そうだね、部活入んないって言えば名乗らないつもりだったんだけどね」


彼女はその言葉を言った後に『もう関わらないと思うから』と小声で言ってた気がする。


「俺が入んないって言ったら名乗ってくれなかったの⁉︎」


「まぁこれから部活やる仲間だし〜私から名乗ってあげる佐々木 凛音それが私の名前」


仲間か〜なんか親近感わくな〜まぁ相手はレズだが。


「そうか〜凛音ね、俺は加藤 優希これからよろしく」


「さりげなく名前で呼ぶな」


「ダメだった?」


「まぁ許す。それじぁ私も優希って呼ばせてもらうわ」


俺の高校生活の第一歩が始まろうとしていた。



「やばい後5分しかないよ」


俺は左にしていた白い腕時計を見た。


「急がないと早く」


俺は後ろを向き急がせる。俺と凛音の距離が10メートルくらい離れている。


「私足は遅いから先行ってもいいよ、そのスピードなら間に合うでしょ」


なんかこいつ無駄にいいこと言うなー。

本当は根は優しいのかな。


「凛音を置いて行くくらいなら遅れたってましさ」


「そのキメ顔がなければ少しは好きになってたかもしれないのに、あ、好きっていうのは別に恋愛ってそういう意味じゃないから誤解しないでね」


なんかこいつツンデレ感あるな。


「誤解しないよレズ女が!それより急がないといけないから早く」


「レズ、レズうるさいなーどうしろっていうの?もしかして私に乗れとそう言ってるの?」


「自分がレズ認めたんだよね⁉︎それより早く乗れこっちのほうが速い」


しゃがみ込みおんぶの形になってる。

俺は中学のときメガネかけてるし帰宅部かオタク系の部活に入っていて文化部と勘違いする人は多いが、俺は陸上部に入っていた体育会系だ。だからか足腰も強い。陸上部で良いところまでは行った実績がある。

中学にはゲーム作る部活はなく、ゲーム作る部活と陸上部を比べたら迷いなくゲーム作る部活に行っていただろう。

凛音はしょうがないと言わんばかりに俺に乗った。

胸の感覚が〜柔らかく感じる。夢にも描いだほどのシチュエーションに興奮が収まらない。

でもこいつはレズ好きだ。レズ好きじゃなかったら俺はどうなっていただろうか。多分おかしくなっていただろう。そう考えながらも訳あり美少女が上に乗っていることを意識すると自然に鼓動が体全体に響く。


「あんっ」


「何変な声出しているんだよ」


俺の耳元で凛音が息が荒くなっていてやばい。


「しょうがないじゃない胸に背中が当たってるんだから」


「本当にやめて、凛音って感じやすい体質なの⁉︎」


最後にわざと凛音が俺の耳元に『ふー』とわざと息をかけた。


「今わざとやったよね⁉︎」


これ以上は我慢できる気がしない、今でもやばい状況だというのに。


「ちょっと興奮した?」


「するわけないだろ、てか凛音が興奮してるだろうが!」


凛音の体温が異常に高い気がする。このままじゃやばいと思い、


「走るからちゃんと掴まってろよ」


凛音を後ろに担ぎ、猛ダッシュで高校へ向かう。

高校まで後600メートルぐらいのところにいるんじゃないか。

後4分このペースだとギリ間に合うと思う。

確かに俺が担いだ方が速い、もし凛音が走っていたら絶対に間に合わなかったな。


「キャーびっくりした」


「キャーってなんだキャーってびっくりしたのはこっちだよ!」


「だってーいきなり速くするから」


「しょうがないでしょ急いでいるから」


「そうだね強く掴まってる」


さっきより力強く掴まっている気がする。その方がこっちも安心する。


そんな会話を走りながらしているうちに文校に到着した。

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