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エンディング
―――――あれから、どれ位の時が経ったのであろうか?
幻想郷は曾ての威勢を見せるべく、再建しては華やかさを誇っていた。
―――――しかし、2つの命が消えた。
1つは、「彼女」を実験台として用い、暴れ狂わせた元凶。
元凶は多くの人々や妖怪、妖精と言った種族不問に死を責められ、自ら命を絶った。
そして、もう1つは…英雄。
消えた英雄は、首を木に吊った状態で存在していた。
泣いた。親友の彼女は、救ってあげられなかったことを悔やみ、そして泣き崩れた。
―――果たして、これが真なる平和と言えるのか?…いや、違う。
―――薄暗い希望に妥協し、虚構の平和を掴んだに過ぎなかったのだ。
―――それを忘れるべく、人は。妖怪は。妖精は。鬼は。神は。天人は。そこに生きていた。
―――帰ろう。そうだ、何時か彼女たちは―――戻ってくるのだから。
―――ACC 東方近未来 -The cruel Nativity TOHO FANTASY ⅠAnthology Complete Edition-




