死に行くの嫌よ
結局残ったのは幹治たちだけだ。
「来る。本当の死神が……みんな殺されてしまった」メイコは急いで旧校舎のに走るように幹治たちに言う。
「旧校舎って……おい、不思議な鏡があるところか?」幹治が問いただす。
「そう」メイコはぼそりと言う。
みんなは死んだ。残るは自分たち4人だけとメイコが説明する。もはやあの世の案内人に託すいかない。鏡の前で12時になるのを待つ4人。
「新校舎は探し回った。残るは旧校舎だな」死神が迫りくる。
鎌を持った死神が鏡に映る。
「八田先生。生きていたんだ?」不用意に近寄ろうとしたときメイコが幹治の手を握りしめて止めおうとしたが、幹治がその手を振り払い八田に近寄って殺される。
「さて問題5-1=なんだ?」鎌が宙をまう。
「よ……」尚樹が答えようとしたとき、メイコがとっさに答えをわざと間違える。
「答えは4219184……」
「不正解……やるな。あの世の案内人」
「はあはあ、危ないところだった。私には、まだやることは残っている。尚樹、うるちゃん。一人守れなくてごめんね」そういうとメイコは鏡の中へと走りこんだ。
この日から1ヶ月後にクズ排除条例はなくなった。
「きっと、盟子が助けてくれたんだね」
「ああ、そうしか考えられない」今はすっかり仲良くなった尚樹と潤が幹治のお墓の前で手を合わせる。
「こいつも、あの時信じていれば死なな死なないですんだんかな?」
「それはわからない……」
秋が訪れる墓地を歩く二人の前に、あの世の案内人がふと通って行った気がした。
「死神からの質問答えはわかったけどね……」潤が言おうとしたときも同時に言った。
「死に行くの嫌よ」二人は笑いながら墓地を後にする。
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