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2×2=4  作者: 琴内光乃
3/5

豹変

 恐怖に怯える生徒たちに八田は犯人捜しを生徒たちに命じる。


「こうなったら犯人を見つけ出すしかない」八田に不信感をいだく生徒たち。


「警察に……」二人の生徒がスマホを手に取った時なぜか圏外だった。学校の周りを見てみると黒いカーテンに覆われているようだった。


「逃げる、または誰かに他言するものは死です」その言葉にスマホをしまうが間に合わずまた倒れてしまった。


「おやおや残り28人ですか。どうしますか? ギブアップして全員が死亡するか、続行して私を見つけだ出しゲームをクリアするか。ククク……」放送の向こうでしゃべっている犯人を捕まえることに勝手に決断した八田。


「おい、センコー」これにはさすがにキレた幹治は八田を殴る。


「今こそ団結する時ではないか? それに今やめたら全員が死亡だぞ?」八田の判断は正しい。生徒たちは受け入れざるおえなかった。


「おし、尚樹、盟子、うるちゃん、俺たちが行こうぜ」最高のパーティかもしれない4人が立ち上がり、これにはクラス中の期待がかかった。


「相手は幽霊……一筋縄れはいかないわ」潤がボソッとささやく。


「怖くないからな。決して……」いつもは調子に乗るところを尚樹も弱気に。


「大丈夫だよ」盟子が笑った。


「よし、いざ鎌倉……じゃなく校内へ」余裕を見せる幹治。


「これはこれは、生きのいい生徒たちを入れてきましたね」校内放送がひいきわたる。


「絶対、犯人を捕まえてやる」一人意気込む幹治。


 最初のスタンプを押してゴールの放送室に向かう途中に盟子が突然豹変する。


「こっちだよ。ウフフ」指さすほうに人影がいた。


「盟子? 何言ってんだ?」幹治が近寄ろうとしたときに、何かを感じ取った潤。


「ダメ。今の彼女は危険だわ」(うる)が慌てて幹治の手を引っ張る。


「何がどうなってる?」今にでも逃げ出しそうな尚樹。


 その時勝手に家庭科室の扉が閉まる。こじ開けようにもあかない。


「お前の仕業か? 盟子。この化け物が死んでしまえ」幹治は家庭科室にあった塩をばらまく。そのとたんに教室扉が開き全員が盟子に言われるがまま進んでいく。


「待って盟子は犯人じゃない」潤が止めに入る。


「いやいや、どう見たって化け物だし……」尚樹もおそるおそる口にした。


「メイコ……私はあの世の案内人。大丈夫あなたたちは私が守るから」


「死神とも呼べるけど?」潤は少しメイコに警戒する。


「死神か……そうとも言えるかもしれないわね」メイコがクスっと笑い三人を地図とは違う方向へ案内する。


「おいおい、道間違ってね?」幹治はますます不振に思う。


「ここは彼女に任せましょう」潤は冷静だでいた。


「早く帰りたい」尚樹は相変わらずへこたれていた。

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