5/12
あれを、やるんすか!?
莉子side
そのまま、放課後になって東野先生にみっちり怒られた。
「さぁ、帰ろう!」って思ったけど…
「雨、強くなってるし…。」
そう、雨らさらに激しさを増し、とてもじゃないけど
傘なしで帰れる状況じゃない。
どうしよう…。
すると、
「あ、バカの香野じゃーん?」
この声は
「飯田?つか、バカの香野って何よ!」
「傘を忘れるバカの香野ー!」
「だまれ。」
そして、あいつは
1人で傘をさし玄関を出て校庭に行ってしまった。
と思った。
「おい、帰れねぇんだろ?3分の1なら入れてやるよ。」
と言ったんだ。
「え、いいの?」
「しゃーなしな。優しい飯田様のお心遣い感謝しろ。」
「ありがと。」
そして、私は飯田の元まで走った。
「おい、3分の1だぞ。」
「わかってるわよ。」
そう言いながらも半分入れてくれる君に勘違いしそうになる17歳の雨の日。
〈2章〉相合傘
(雨はキライ。けど相合傘は好き。)
-終わり