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友達いわく
莉子side
「りこー!」
「なんだい?花恋ちゃん。」
「拓君とケンカしたぁぁぁぁぁ!!!」
この子は、佐藤花恋。
私の親友である。
ちなみに、拓君とは花恋の彼氏、田川拓。
「泣きたいのは私の方だよ…。」
「ん?莉子ぉ?」
「やっぱさ、飯田にきらわれてんのかな?私。」
「んー、花恋てきには…飯田は莉子のことそーとー気に入ってると思う!」
「えー…。絶対ない。」
「小学生レベルの愛情表現っての?好きな子に意地悪しちゃうテキな!」
「飯田に限ってそれはないと思う。」
まぁ、とにかく飯田は私なんか眼中にないと思うのだ。
「教科書を貸してくれる、使えるやつ。」
程度にしか思っていないだろう。
(まぁ、「貸してくれる」と思っているか「うばえる」と思っているかは謎だが。)
そんなことを考えて、日々憂鬱になっている17歳の春。
〈第一章〉初恋
(初恋とゆうのは甘いものらしいです。)
-終わり