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『女神から授かった権能“模倣”で悪魔ダンジョンを生き抜く』  作者: 近藤セカイ
『第1章 アーム領編』

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『第6話 桜ガ峰鉱山第2層』

6話です。

やっと出ましたよ。

6話にしてタイトルの一部が。

「よーく来たな!お前ら、俺の仕事場にようこそ!って言ってもな俺の仕事場はあっちの鉱山だけどな!」


 昨日と同じようなテンションでダンカンさんは迎えてくれた。ゲラゲラと笑いながら、椅子に深々と座っている。


「それでこの書簡しょかんを届けてくれてありがとな。おかげでこちらとあちらの利益計算がしやすくなった。それとだが、お前らの依頼はまだ終わってないらしいぞ。書簡の裏にユウリとマコトにって書いてるから代わりに読むな。」


 ダンカンは喉を整えながら読み始めた。


「ユウリとマコトへ

ダンカンのところへは着いたか?風邪は引いてないか?ユウリがわがまま言って馬車で駄々こねなかったか?そんな事は置いておいて。お前らがこれを聞いているということは――長いなこれ。同じようなことがダラダラと書いてるだけだし要点だけ読むぞ。――お前らの任務はまだ終わっていない。アーム領にある桜ガ峰鉱山(さくらがみねこうざん)のダンジョンから桜鉄(さくらてつ)を採ってこい。それがお前らの昇格任務だ。――らしいぞ。」


「桜鉄……ダンジョン……?」


「あ?マコトお前ダンジョンを知らないのか?出身は?何処だ?」


「日本です。」


「日本か、じゃあ仕方ねえな。あそこの連中はダンジョンや権能を知らないで生きてるからな。教えてやるよ。ここ桜ガ峰鉱山にはダンジョンがあってだな、そこの2層で話に出てきた桜鉄が採れる。本格的なダンジョン探索はランクを取ってからにしな。深層は控えめに言って死ぬぞ。」


「ありがとうございます。桜鉄というのは?」


「桜鉄は見たらわかる。ピンクの石だ。実物がないから見せられねえがユウリが分かってんだろ。」


 ユウリの方をちらっと見ると、ふっふーん!というわかりやすいドヤ顔をしていた。


「ユウリ。じゃあ頼んだぞ。」


「任せなさい!宝石や鉱石のたぐいは昔ダンカンに嫌なほど教えられたわ!」


「嫌な!……ユウリ……あんなに昔は喜んでいたのに……俺は悲しい……ティーチの愚痴がようやく理解できた。あいつは苦しかったんだな……。」


 ダンカンさんは何か言っていたが、俺はユウリに続いてそそくさと部屋を出ようとした。


「おい、後な、王都に帰ったらマルコに言っとけ。大事な資料にうんこと自分の自画像は描くんじゃねえって」


「言っておきますね。」


 俺も部屋をあとにした。マルコさんは自由人すぎないか。


 外に出るとユウリが鉱山に出かける準備をしていた。ピッケルとヘルメットとライトに少しの食料。


「こんなけあれば十分ね。準備はいいかしら?マコト。」


「ああ、準備完了だ。追加の装備も持ったし、これでいつでもダンジョンに入れる。」


「出発よ、私についてきなさい。」


 中は思った以上に舗装されていてひんやりしている。ライトがいたるところにぶら下がっているため、光源は元からあるようだ。ユウリの準備の一つが無駄になった。


「いいわ。灯りなんていくつあってもいいから。」


「そうだな。それにしても冷えるな。ユウリは大丈夫か?」


「私は平気よ。心配してくれてどうも。」


 そのまま何も大したことは起きず、道なりに進んで2層に降りた。


「それにしてもダンジョンってのはみんなこんな風にできてるのか?」


「ダンジョンは街に一つは絶対に存在してるの。ギルドがある王都にもあるわ。」


「そうなのか。モンスターは大丈夫なのか?」


「ダンジョンに住んでいて、出てくるモンスターはほとんどいないわ。出てもギルドの冒険者がほとんど倒しちゃうもの。」


「なるほどな。ギルドはダンジョンが王都にあるから成立したのか。」


「正解よ。ギルドが創立したのはダンジョンが見つかったから。やるじゃない。」


「まあな。それにしても――」


「――止まって、ゴブリンよ。数は3体だけど油断しないほうがいいわ。」


「分かった。忠告どうも。」


 ゴブリン。見たところ子ども程度の大きさだが指先の鋭い爪や牙には見るからに雑菌が多そうだ。

 どうやら相手はまだこちらに気づいていないようだ。


「ユウリ、俺が2体引き受ける。1体は頼む。」


「了解ってマコトが2体?」


 俺は新しく買った投げナイフを取り出し、ゴブリンの頭めがけて投げた。

 ダーツや野球、やり投げなど多種多様の競技をやっていたが、投擲ほど共通した動きはない。

 音なく飛んでいった投げナイフはゴブリンの脳天へと突き刺さった。


「ゔ、ぅギャ……」


「ギャ!ギャ…!」


 ゴブリンは仲間が倒されて怒っている?ようだ。仲間意識みたいなのはあるのか。


「やるわね。マコト。先を越されたわ。でも、先輩として見せてあげる!」


 ユウリは強く踏み込み、ゴブリンに向かっていく。

 俺はもう一体のゴブリンの気を投げナイフで逸らす。

 そのまま、ユウリは四方八方に飛び回り、切傷を与える。

 ゴブリンが完全にユウリを捉えられなくなった所をレイピアでグサリと突き刺す。


「マコト!こっちは終わったわ!そっちは?」


「終わったよ。こういう相手は単純で助かる」


 攻めてきた所を出端をくじくように小手に切り込みを入れて、そのまま胴の袈裟斬り。まあ、剣道なら初手で決まっていたが。


「さすがね。この程度のダンジョンならもう余裕って感じね。」


「ああ、桜鉄を探そう。」


 その後、この階層を彷徨ったがなかなか見つからない。2階層はかなり探し回った気もする。これは……お手上げか?。


「だぁー!見つからないわよ!どうなってんのよ!」


 ユウリがかなり荒れている。こういうところは子供だなと思ってしまう。


ド、コ~……


「マコト……何か聞こえない?」


「聞こえる……男の声だ。あっちの方で聞こえる行ってみるか?」


「行きましょ!あっちに桜鉄があるかも!」


 ドコ~!どこ~?


「ここはどこですか〜?皆さん〜?」


 そこにはまるで迷子のような人間がいた。人を探しているようだがどう見ても孤立しているし、道中に人はいなかった。この男はどこで迷っているんだ?。


「あっ!そこのお方!聞いてくださいよ〜!こっちに来てください!」


 めんどくさそうなやつに見つかってしまったようだ。


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