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AK 仇(黒)

「どーこに行くんですか?逃げられませんよ。」


 南の後ろから追ってきた太田は後ろからマシンガンを撃ちまくる。南は何とかカウンターの陰に入って銃弾を凌いだ。しばらく撃ち続けた所で弾切れとなり、その場にマシンガンを捨てる。


「ほーら、弾切れでもう撃てませんよ。はーやく出てきね。」


 そう言って南を挑発する太田に対して南もカウンターから姿を現す。


「テメェはここで俺が殺す!覚悟しやがれ!」


 そう言って南はナイフを抜いた。それに対して太田もナイフを抜き、構える。


「ざーこの癖に調子にならないでね。じゃあ行くよ!」


 太田は鋭い踏み込みで南との距離を潰す。南もカウンターを合わせるが、太田にそれを読まれており、簡単にかわされる。その隙で太田が顔面に拳を放つが、南は額で受ける。


「なーるほど、君もディフェンス型か。これはめんどくさい事になりそうだね。」


「うるせぇ!死ね!」


 再びのカウンターで南は下段蹴りを放つが、太田はビクともしない。2人は一度距離を取り、武器を構える。


「テメェもディフェンス型か、どっちが硬い盾か勝負だな!」


 しかし、その顔を見て太田が何かを思い出したかのように語り始める。


「ああ!きーみどこかで見た事ある顔だと思ったら、もしかしてあの女の息子か!いやぁ、こんなところで会えるなんて奇跡だね。」


 身に覚えのない南は質問を返す。


「はぁ?あの女って誰だ?」


「うん?知らないのか?そーれは残念。何年か前に殺したあのクソ女に似てると思ったけど人違いなのかな?」


 それを聞いた南はその正体を悟る。


「…おい、それってまさか南美代子の事か?」


「名前なんて覚えてないよ。でも、おーれの組織を潰しやがった田淵とか言うクソ野郎の惚れ込んだ女だって言うから代わりに殺してやったんだ。」


 南はその話を聞いてブチ切れる。


「テメェが!お袋を!!絶対に許さん!!」


 そして太田に突っ込んだ。


「思い出したかい?こわーい、こわーいね。でもそんな単調な攻撃は当たらないよ。」


 今度は太田がカウンターの突きを放つが、南は左手で太田のナイフを掴んだ。その手から血が流れるが、思い切り力を入れてナイフをへし折る。そしてそのまま右手のナイフを振るう。

 太田も咄嗟に能力を使って全身をガードした事で、頭部に当たったナイフが弾き飛ばされる。そこからは武器を捨てた2人の殴り合いが始まった。

 太田の能力は短い時間だけ防御力を爆発的に向上させるモノ、対して南は永続的に固くなる力だ。南の攻撃はノーダメージだが、太田の攻撃は少しずつ効いてくる。


「きーみは野蛮だね。でもおーれは負けないよ!」


「死ね死ね死ね死ね!!」


「うぉっ!」


 初めは太田有利の殴り合いを繰り広げるが、徐々に南が押し始める。南の拳のスピードに太田の能力発動が追いつかなくなったのだ。


「クソッ!やってられるか!」


「逃がさねぇよ!」


 一度下がって体勢を立て直そうとする太田を南が追撃する。しかし、太田は下がるタイミングで炸裂弾を落としており、ちょうど2人の間で爆発する。


「グッバイ。」


 辺りが煙につつまれる。太田は能力を使って威力をほとんど殺してかすり傷で済んだ。太田は煙の中で安心していたが、先ほどの方向から南が突っ込んでくる。


「何!?下がっていないだと!?」


「こんなの、姉貴の拳に比べたら屁でもねぇわ!!」


 南は炸裂弾の爆発を目の前で受けながらも、そのまま突っ込んで来ていた。そして勢いを最大限に活かした右ストレートを太田に向けて放つ。

 虚を突かれた太田は咄嗟に能力を発動させるが、南の攻撃は太田に届く事は無かった。南の攻撃はフェイクで、太田の目の前で拳が止まった。そして次の瞬間、南の蹴りが飛ぶ。先ほどのやりとりで、太田の能力のクールタイムを把握していた南はその絶対防御が切れる完璧なタイミングで攻撃した。


「クソッ!このガキがぁ!!」


「死ねぇええ!」


 そして、南の渾身の蹴りが太田の金的を蹴り潰した。


「コヒュ!!」


 情けない声を上げて太田が膝をついた所で、顔面を思い切り殴り飛ばした。既に能力どころではない太田はそれをマトモに食らって吹き飛ぶ。その隙に南は懐に入れていた六角を握り、倒れた太田の所へ行く。


「…グハァ!ま、待ってくれよ!!殺さないでくれ!!たのむよ!!」


「…」


「うわぁああ!!」


 もう動けない太田は醜く命乞いをする。それを無視して南は六角を振り上げるが、太田の最後の悪足掻きで足が跳ね上がる。それは南の脇腹に直撃するが、南は鬼の形相を向けたまま、微動だにしない。そして南の六角が太田の心臓に突き刺される。


「何!待っ!ガハッ!」


 太田はそのまま、大量の血を吐いて死亡した。それを見て南は、空を眺めながら今は亡き母親に話しかける。


「母さん、仇は取ったよ…」


 そして大きく一つ深呼吸して、気持ちを切り替える。


「姉貴、待っててください!すぐ行きます!」


 南は先ほど来た道を引き返して、香夜の方へ向かった。

南は母親を殺した男は復讐を果たしました。次は一度(白)に戻ります。

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