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第九話 人類と魔獣

全話に大幅な修正…変更を行いました。主観的に見たらだいぶ変わってるので、話的には読んだほうが良いと思います。

(はい、勿論です。今から話すのは、この世界の人類と、動物、魔獣の違いについての大まかな説明です。)


 女神様が言ったのはこんなことだった。


(まずは、あなたが先程倒したゴブリンについて説明しましょう。えー、では、結論から言いましょう!ゴブリンは、魔物ではなく、魔族ーー人類の一種です。)


「えっ!?じゃあ僕は人を殺してしまったということですか!?」


 なんてことだ!

 ここがどうかは知らないが、日本なら絶対にまずいことになるやつだ!

 殺人者とか言われるのはまっぴらごめんだぞ!


(あー、焦っているようですが、まだ説明は終わっていませんよ?)


 ハッ!そうだった!

 考えてみれば、そもそも女神様は『おめでとうございます!』的なテンションで話しかけてくださったんだ。

『あなたは殺人の罪に問われるから隠れ住んでくださいね!』とかそういう話になるはずがない!‥よな?


「失礼、取り乱してしまいました。続きをお願いします。」


(…はい。あなたが殺したのは、魔人の一種です。しかし、問題はないので大丈夫ですよ。それは何故かと言うと、彼らが犯罪者だったからです。)


 人を殺したということに変わりはないようだが、一先ず安心だ‥な?


(安心ができた所で、ゴブリンのは一先ず置いておいて、この世界の人類の話をしましょう。この世界には、大きく分けて3種類の人類がいます。一つは、あなたのような人族。もう一つは、長耳族(エルフ)や獣人族などの亜人族、そして、ゴブリンやオーガなどの、魔族です。彼らは、基本的には争わずに共存共栄しています。そこまで大きな差別とかは無いと思います。)


 エルフ!この世界にはいるのか!

 ()()()って言うことは小さなやつはあるんだろうな…。


(魔族も人類ですから、町中で見かけても討伐しようとはしないでくださいね?この世界には、色々国がありますが、どの国でも基本的にはどの種族も一緒に、それぞれの長所を活かして暮らしています。人族やそれに近い種族は、娯楽や芸術。力の強い獣人族や魔族などは、狩猟などの力仕事。頭脳明晰な者は、内政や魔法の発展を担っていますね。例えばゴブリンは、その小さな体を活かして、狭い場所での作業を担っていますね。)


 異世界モノでよく見る、『この劣等種族が!』みたいなのは少なそうだな。それは安心だ。


(しかし、皆がそうしているかと言えば、そうではありません。ワタシのことは神話としてこの世界の住人も知っていて、『人同士で争いはしてほしくない』という願いは、女神教の教えとして、根付いてはいるのです。実際、信心深い人達は、内容にもよりますが、争いを見たら止めようとしてくれますから。)


「女神教、そんなものがあるのですね。女神様はお優しいですし、大層敬われているのではないですか?」


(そうですね。この世界の唯一神ですし、基本的に国教どころか世界中で信じられていますよ。ワタシができることとといえば、ものすごく徳の高い信者の方に、あなたに授けたように『神託スキル』を授けることくらいですがね。基本的には世界に干渉することはできないのです。)


「そんな大層なモノを僕なんかに…?」


(あなたは特別ですからね。話を戻しますが、ワタシの願いとは異なることをしてしまう人々もいるんですよ。ワタシの教えにもありますから、皆が職を失わないように、としているので、困窮する人は真面目な人なら居ないのです。しかし、略奪をしたり、そのために人を殺したりする人もいるんです。そういう人が、「討伐対象(・・・・)」になっているんですよね。先程のゴブリンもそのうちの一つ、といったところです。)


「なるほど。異世界モノで言う魔物の討伐依頼に、犯罪者を取り締まるのも組み込まれているのですね。しかし、さっきのゴブリンみたいに、どこで人を殺したかわからないようなものはどうするんでしょうか?」


(それはですね、神官にだけ使えるスキル『審判(ジャッジメント)』があるんですよ。犯罪を犯した者に反応する、というスキルです。邪な心を持つ者はそもそも手に入れることのできないスキルなので、信憑性もあります。死体にも有効なので、この制度が成立するんです。まあ、うまく隠し通して捕まらないようにしたり、王侯貴族だったりしたら全然捕まらないんですが、それはどうにも…。)


 ほー、良く出来てるな。

 めっちゃご都合主義な気がするけど、女神様の願いが形になったのがこの世界なんだし、当たり前か。


 しかし、問題ゼロでは無いんだな、この『解析鑑定』があればどうにかなるだろう。


(あとそれと、魔族は人族、亜人族と違い、名前をつける習慣が無いんです。魔族にとって名付けは、力の譲渡の儀式みたいなとこがありますから。主従の関係の証にすることもありますね。)


 さっきのゴブリンに名前が無かったのはそのためか。

 よくある名付けか。名前を付けるのに命の危険があるって言う…気をつけよ。


(さて、人類についての説明はこれくらいですかね。では次に、動物と魔獣についてです。これはそこまで言うことも無いので、手短に行きますね。魔獣は、貴方が思い浮かべている魔物そのものですね。動物との違いは、魔力を持つか否か。それだけです。討伐依頼は、動物や魔獣にも出されていて、人々の資源にもなっています。特殊な方法を使えば、手懐けることも可能です。名前をつけても、力を奪われるとかは無いので、もし手懐けられたら名前をつけてあげてくださいね。)


 普通に討伐依頼も出されるんだな。

 犯罪者の取締しか無いみたいなことにならなくて良かった…!


(おや、そろそろ時間のようです。あ!一つ言い忘れていました!レベルは日常の仕事でも上げられると言いましたよね?あなたはまだ、普通の子供よりも弱いので、気をつけてくださいね!では〜。)


 え?なんて?僕、子供より弱いの?

 嘘でしょ!女神様〜!!

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