第七話 プラスインフォメーション
100PV達成しました!最初はまさか誰かに見てもらえるとは思っていなかったので、ありがとうございます!
『仕切り直しの筆』に『プラスインフォメーション』を使って情報を見た後、僕はどの候補にするかについて迷う…ことはなく即決めた。
『鋼化』は必要ないと判断したからである。その結果、能力はこうなった。
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名称:仕切り直しの筆
種類:万能筆
画力地:0/100
説明:異世界人が神託スキル『描画顕現』を使用して創造した万能の筆。執念のようなものが感じられる。
プラスインフォメーション:高耐久化、カラースプラッシュ、水分凝固、形状変化
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へえ、種類と説明も変わるんだな。
とりあえず、試してみることにした。
「『高耐久化』はパッシブスキルだろうからいいか。まずは『カラースプラッシュ』を使ってみよう。えっと?これはスキルなのか?とりあえず何も言わずに使おうとしてみようかな。」
僕は、『カラースプラッシュ』を使う!と思って筆を振ってみた。すると、虹色の絵の具の飛沫が前に飛んだ。
プラスインフォメーションで追加したものは詠唱が必要ないらしい。
MPはほんのちょっとだが消費した。だが、それだけで、超破壊力!とかは無かった。
できるのは、飛ぶ飛沫の量、大きさを調節できるくらい。
「うん、まあ、筆だからね。わかってたよ、武器じゃねえもん。」
次に僕は、『水分凝固』を使ってみた…が、筆についた絵の具が固まるだけだった。
あくまでも絵の具なので、勿論攻撃力はない。
僕がちょっとがっかりしたのは言うまでもない話である。
クレヨンか色鉛筆としては使えそうだ。MPは使わなかった。
さっきとなんの差があるんだろうか?おそらく、なにか創り出すようなことをしたらMPが減るのだろう。
『サモン・キャンバス』や『物質顕現』もこれに当たるから間違いない。多分。
最後に試してみるのは、『形状変化』だ。正直これに一番期待してる。
「どんな姿にできるのかな…っとと、また説明?」
そう、目の前には淡い青色のアレがまた出てきた。
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対象:『仕切り直しの筆』
形状変化:面相筆、小筆、平筆、書道筆、ハケ、サイズチェンジ
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「うん、わかってたよ?筆だもんね。戦闘で使うものじゃないもんね。」
僕は何に期待していたんだろう。筆が剣に変わって筆無双!とか思ってたのかな、思ってたな。
いや十分にすごいけどね、これも。
「サイズをどこまで変えられるかくらい見ておくか…。小さくするとぉ?書道の小筆くらい。大きくすると?書道パフォーマンスで使う、人並みの大きさ、か。なるほど…。『始まりの筆』の存在価値があやういな!大きさも超えちゃったじゃん!あ、そういえば『始まりの筆』の能力を見てなかったな。魔物が出てくる前に見ておくか。」
ということで、『始まりの筆』を見てみることにしたので、僕はそれを『空間収納』から取り出した。
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名称:始まりの筆
種類:絵筆
画力地:60/60
説明:異世界人が神託スキル『描画顕現』を使用して創造した筆。片手で使うには大きく、両手で使うには小さい、帯に短し襷に長しとはこのこと。
プラスインフォメーション:無し
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散々な言われようだが、画力値は60か、『仕切り直しの筆』は100だったので、失敗作にしては、結構うまく行ったと思いたい。
「『始まりの筆』に向かって、『プラスインフォメーション』」
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対象:始まりの筆
使用可能画力値:60/60
候補:高耐久化(10)、カラースプラッシュ(20)、水分凝固(30)、形状変化(40)、鋼化(50)
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うん、全く同じだ。
筆だったら全部コレなんだろうな。なんか損した気分…だが、画力値が高くないと多くの能力をつけることはできないので、損はしてないだろう。
事実、『仕切り直しの筆』は鋼化以外全部付けているが、『始まりの筆』は無理だろうからな。
「うーん、ますますいらないよなぁ、コレ。せっかくだし、さっき付けなかった『鋼化』でも付けてみるか。あとは、余った画力値で『高耐久化』、と。」
パネルを操作すると、『始まりの筆』の姿が変わった。
「うわっ!急に重くなったな!『鋼化』って常時発動なのか〜…もうこれ筆じゃねえじゃん、鈍器じゃん。さっき選ばくてよかったー。」
しかし、毛先もガッチガチに固まるとはな。なんでこんなのが候補にあるんだろうか、硬筆ってこういうことじゃないと思うんだけどなぁ。
完全に、鋼の塊である。
「一応、鑑定はしておくか…。『解析鑑定』。」
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名称:始まりの筆
種類:鋼筆
画力地:0/60
攻撃力:100
説明:異世界人が神託スキル『描画顕現』を使用して創造した筆。もう筆としては使えない。女神特製の、絶対に壊れない鋼でできている。鈍器。
プラスインフォメーション:高耐久化、鋼化
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武器じゃん!『攻撃力』付いてんじゃん!
おかしいな、僕は筆を創ったはずなのに、意図せずに武器を手に入れてしまった。
…というか絶対に壊れないってなんだよ!高耐久化たぶん意味ねえじゃん!
「しかし、攻撃力100はどうなんだろうな…ん?なにか声が聞こえるような…。」
ーギャ、ーギャ
「人じゃ、無いな。まさか魔物?騒ぎすぎたか。」
グギャ、グギャギャ!
「うん、なんとなくわかったぞ、もう見えてきたし、間違いないな!」
草むらから出てきたのは、一匹の醜悪な緑の魔物ーーゴブリンだった。
予測変換の性質上、画力値がよく画緑地になってると思います。あったら報告をお願いします。気づいたら直しますので。
名称→対象 に変更しました。 2025/6/15/17:08
説明を変更しました。 2025/6/28/00:29