表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/31

第二十八話 禁忌

2章の始まりとなります。続けばいいな…

今話短めです。

 そこは誰も居ない知らない傷ついた草原。

 闇の広がるその草原くさはらには闇が1つ在った。否、居た。

 その闇は恨みを、後悔を、憎しみを持っていた。もう思考できぬほどの状態だというのに、それだけは忘れられぬといった様子で。


 そんな忌避すべき存在に近づく人の形を取った襤褸ぼろ布が一人いた。嫌悪感を示すことなく、寧ろ熱の籠もった視線を向けるかの如く様子で寄っていたのだ。


「これはこれは、いと有り難しことですねぇ。」


「クックックッ、良きかな、良きかな。恨みに後悔、それに憎しみまで備え持っているとは。」


「おや、紫がかった赤ですねぇ。さぞ傲慢でかつ歪んでいたのでしょう。それもまた美しく良きかな!」


 布は意味不明な叙述を続ける。


「良きかな、良きかな。これほどまでに『負』の感情に支配された傲慢な『魂』を見るのはやはり飽きませんね。今度は『哀切』に染まった『調子乗り』でも見たいものだ。どう調整したものか?」


「こんなに美しいものを放置するなど、私の高名なこの名が泣くというもの。処置を施しましょう。」


「ククク、良きかな良きかな。これで私好みの美しい『魂』を見られるということです。」


「バサラーク・バサラーク・アンドート・スピート」


 響いたのは古代の呪法。現代ワードルドでは禁呪とされるものである。


「嗚呼、素晴らしいッ!成功ですね!これからの貴方の『名』は『ルグーギャ』!また、またまた災厄となりて、新しく美しい魂をワタシにまた見せてくださァァァい!」


 誰も聞かないというのにどこか丁寧な、それでいて狂ったことを喚き散らす布の影。


 平穏であるかのように見えた草原で、邪悪な火種が起こっていた。


 それは丁度、アーティらが出立した後の最初の夜である。


「世界が滅びる時、この世界の生きとし生けるもの達はどんなに美しい『魂』を見せてくれるのでしょうか?嗚呼、楽しみで楽しみで仕方がありませんッッ!キキキキキッ!ギチャチャチャチャチャチャチャッ!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ