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36.やけ食い

 はぁ〜!? なんでアイツらが二人でいるわけ!?


「あれ、結奈ちゃんパンケーキの写真撮らなくていいの?」


「ごめん今世界がキモすぎてそれどころじゃない」


 せっかく涼風と美味しいものを食べて嫌なことを忘れようと思っていたのに、これではパンケーキを見るたびに嫌なことを思い出してしまいそうだ。


「涼風はいいよねー幸せそうで、そんなに高比良くんに会えたのが嬉しかったんだー? んー?」


「や、やめてよ……!」


「大丈夫聞こえないって、わざわざ遠くの席にしてもらったんだから」


 あー……やっぱりまだ好きなのか……。


 私はいいとしても涼風みたいな純粋な子の気持ちが高比良くんに弄ばれると思うと虫唾が走る、やはりここは友人としてそれとなく忠告しておくべきか。


「涼風にはもっといい相手がいると思うけどなー」


「え? そんな人いる? 誰?」


 高比良くんよりいい相手などいるわけないと、信じて疑わないつぶらな瞳に責め立てられる。


「いや誰とかはないけど……涼風にはもう少し落ち着いた大人っぽい感じの人が合うんじゃないかなーって!」


「高比良くんより大人っぽい男子なんて三年生にもいないと思うけど……それは先生とかってこと……?」


 これは骨が折れそうだな……。


 やはり高比良くんのいい面しか見ていない涼風を説得するのは容易なことではない。


「いや高比良くんってああ見えて、あまのじゃくだし結構わがままだよ?」


「え〜! んふふ〜!」


 真剣な顔の私を馬鹿にしたような、正反対のにやけ顔を向けてくる。


「何、どうしたの……」



「そこがいいんじゃ〜ん!」



 どうやら思っていたより重症のようだ。


「いやよくないって! もし付き合った時のこと考えてみ? 絶対めんどくさいから!」


「いいよ、今は付き合えるとも、付き合いたいとも思ってないし」


 え、そうなの……? 私はてっきり……。

 

「じゃあ、どうなりたいのさ」


「うーん、言葉にするのは難しいんだけど……強いて言うなら……」


 強いて言うなら……?



「守ってあげたい……」



「はああああああ!?」


「ちょっと結奈ちゃん、声……!」


 もう少し賢くて利口な子だと思っていたが、恋の病はここまで人を狂わせてしまうのか。


「守ってあげたい……!? 虫も殺せないくせにあの大男を何から守るっていうの……!?」


「そういう意味じゃなくて……! なんて言ったらいいのかな、結奈ちゃんが思ってるほど高比良くんは強くないんだよ、たぶん……」


「何それ……」


 その言い方ではまるで、私のほうが高比良くんのことを知らないみたいじゃないか。


「それよりさ! 私のことばっかり言ってるけど、結奈ちゃんは彼氏とか欲しくないの?」



 ……。



「んー美味しー! 涼風もそんな無駄話ばっかしてないで早く食べなー!」


「そ、そうだね……」

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