3 地雷ちゃん
「ふぅっ! 終わったのじゃぁ〜」
バイトからの帰り道。
「疲れたのじゃ〜レイカ〜」
「そだねー」
「妾もう歩きたくないのじゃー!」
「はいはい分かったよ、おんぶしてあげるから」
「いやそれはなんか癪なのじゃ」
「は?」
「レイカの背中に乗るのはなんだか嫌じゃ」
「んだよワガママかよ。分かったから帰るよ」
そそくさと歩き出すレイカ。
「あ〜、メソポンだ〜。今日も可愛いねぇ〜」
アイーシャ達の目の前に現れたのは地雷ちゃん(19)。
名前の通り地雷系ファッションだ!
「げっ」
「メーソポンっ!」
「まーた貴様か! 相変わらず奇っ怪な格好しよって! 妾に気安く話しかけなるな!」
「も〜メソポンったら〜、相変わらずツンデレなんだから〜、ぴえんぴえんっ」
「気持ちの悪い目で見るな! ええい、離れろぉ!」
「いいじゃ〜ん、もっと仲良くしてよぉ〜」
「やっ、やめんか貴様! ひえっ、どっどこを触っておる! ええい気持ち悪い⋯⋯! レイカ助けんかい!」
「はぁ⋯⋯ほら地雷ちゃん、メソッちも怖がってるから。離してあげて」
「こ、怖がってなどおらぬわ! 訂正しろレイカ!」
「はいはい⋯⋯じゃあ嫌がってるから離してあげて」
「え〜? メソポンは嫌がってなんか無いよね〜♡」
「ダメだこいつ、話が通じねぇのじゃ。今妾が喋ってるのは日本語じゃよな?」
「何訳わかんないこと言ってるの?♡ ほらっ、ぎゅー♡♡」
「んおぉぉおぉ! 痛い痛い、痛ってぇ! そんな力強く抱きつかれるとおぉぉぉおおぉ⋯⋯」
「メソっち、のじゃ口調忘れてるよ」
「そんな事言ってる場合じゃ⋯⋯! あ、まじやばいこれ、死ぬやつぅぅうぅぅぅ⋯⋯!!!」
「あ、メソっちが逝った」
白目を剥くアイーシャ。
それを呆れた目で見つめるレイカ。
そして、のこった地雷ちゃん。
「じゃあ〜、メソポンはもらって行くね〜♡」
「いや地雷ちゃん。それ死骸だからね」
「死んでなどおらぬわ!」
「あっ生き返った」
「ぬわぁぉぁぉ! やめろ持っていくな! 妾を小脇に挟むな!」
「じゃあレイカちゃん、メソポっちゃん貰ってくね〜♡」
「あ、どうぞ」
「レ、レイカ⋯⋯? う、嘘じゃよな?」
「見たいドラマあるから」
「そっ、そんなっ⋯⋯! のっ! のぉぉおおおぉん!」
そして二人は雑踏に消えて行った。
「ふぅ、帰ろ」
レイアは踵を返し、帰路へと着くのであった。