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英雄は最後に笑った  作者: 蝶佐崎
第二章
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アンヌ:逃亡教唆



 アンヌはにこやかに笑った。

 殴られた跡のある享は、勢いよく首を振った。

「行かないでほしいなアンヌ! そしてお願いだから仕事一緒に片付けて!」

「何故? どうして私があなたごときの書類を片付けなくてはいけないのかしら?」

「ああその切り捨てる言い方も――じゃなくて! 一緒に行くって約束しただろう!」

 彼の慌てる姿は久し振りに見る。

「だから待ったでしょう? 待ち飽きたのよ、私」

「先に行こうとしたのも見たよ!?」

 突っ込む彼はわたわたと着物を羽織り、ステッキを手にとる。

「……準備?」

「勿論! 組織から出るのにこんなに良い機会(チャンス)は……ゲフンゲフン、君を一人にすると何が起こるか分からないからネ!」

 本音がちろりと見えた。が、彼と居る方が楽しいので、逃亡に手を貸す。

「全く……まあいいわ。これ以上先方に待たせるのも申し訳無いのだし」

「よし!」

 拳を握った彼だが、ふと別の用事も思い出した。

「享」

「なんだイ?」

「先に違う所、寄るわよ」


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