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英雄は最後に笑った  作者: 蝶佐崎
第二章
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五十嵐:隠し事


 五十嵐は思考から戻り、ペンを持ち直す。

 宿に戻った三人は、歩行動物で乗り物にすることができるものをギン教えてもらい、書き留めているところだった。

 改めて、ギンの知識量は尊敬に値する。

「凄いな、お前」

 五十嵐の素直な賞賛にギンは、頭の後ろをかくことで応えた。

「知り合いのじっちゃんが教えてくれた。今も首都にいるはずだぜ」

「会ってみたい!」

 トーラが元気にそう言い、ギンがからからと笑う。

「でもじっちゃん忙しいからなー」

 どこか、五十嵐は違和感に身を震わせる。

 まさか、ギンが嘘をついている?

「ま、会えたら会おうぜ」

「案外その知識人さんが知ってたりして!」

「実は隠し子でしたってか!?」

「んなわけ……」

 トーラは言いかけて、口に手をあてた。

「……今、隠すって単語に、頭が傷んだ」

 ギンが目を丸くして立ち上がる。

「記憶の鍵か」

「分からねー。でも、大事な気がする」

 トーラは小さな紙に隠す、と書いて懐にしまう。

「何にしろ、一回会ってみたい」

「……だな」

 五十嵐には、ギンが苦しそうに見えた。

 何故だろうか。



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