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英雄は最後に笑った  作者: 蝶佐崎
第二章
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異界の主:無題


 主は目を開き、椅子から下りる。

 レキの体は修復を終え、彼には早速神を探す手はずを整えてもらっている。

 神無はもう彼の元に行かせた。誰が彼をとは思ったが、何の因果か、やはり神無だったらしい。

「久し振りに、晶子の処に行くか」

 彼女に会うと思うだけで胸が弾む。そこで死体だと思い出し、底無しの沼にはまった感覚に陥るのだ。

 部屋はまた一層紅を増していた。

 比例して、彼女は白さを増している。

「晶子」

 触れる肌は冷たい。

 死の、肌だ。

 熱を奪う、命を奪う冷たさだ。

「失敗しても、後悔などしない」

 何故なら、君と会えないこの時間は、地獄の何物以外でもないから。

 成功したら、こちらで逢える。

 失敗したら、むこうで逢える。

 それだけの話。

 愛しい人間に会いたいのだ、何が悪い?

「早く黒狼を連れ戻したいな」

 そして魂になった君と会いたい。

 今はそれだけで我慢する。だから。

 今度逢った時、思いきり抱きしめられたらいいな。




無題はわざとです。

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