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英雄は最後に笑った  作者: 蝶佐崎
第一章
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膨れた五十嵐



 五十嵐がその話を持ち出すと、玲奈は首を竦めた。

「んな因縁の場所でも無いし。武士団に入った時点で、またここに来ることは覚悟してたからな」

 だから気にせんでええぞー。

 玲奈はニヤッと笑い、団長らが天幕から出てきたのを見て彼らを迎えに行った。

「五十嵐?」

 副団長が彼の額を小突く。

「ちぇー、みたいな顔してるよ」

「……別に何もありません」

 彼は何故か顔を輝かせた。

「わ、五十嵐が珍しく膨れてる! 鈴無、君ナニ言ったの!?」

「ええっ!? あたしそんな大したこと言ってないですよ!」

 玲奈がぎょっと叫び、そばで騒ぎを眺めていた国王が五十嵐の顔を覗き込む。

「うむ?」

 国王は首を傾げた。

「これは不貞腐れているというよりは、何やら物足りないのでは……?」

「陛下ッ!!」

 五十嵐が顔を真っ赤にして叫ぶ。それに副団長と玲奈が笑い転げる。

 そして団長はといえば。

「遅いぞ……何かあったのか?」

 いつの間にか一度武士団のテントまで戻り、三人が後ろにいないことに気付き戻ってきた。それに国王まで笑い出す。

 謎の一団をぼんやりと眺めていた団長は、慣れた手付きで副団長の頭を叩き、五十嵐と玲奈を軍営テントまで引きずる。

「笑いを収めろ。会議だ」

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