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英雄は最後に笑った  作者: 蝶佐崎
第二章
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バジル:お見舞いついで

 バジルは玲奈に会いに病院まで来たついで、一人知り合いを見舞っておこうと思い立った。

「おい、ハーモニア……」

 別の病室を開けたとたん、凄まじい口論がバジルの耳に飛び込んでくる。これも集団病室なのだが、彼ら当事者以外、他の患者は皆頭から布団を被り、できるだけ音を遮断することに努めていた。

「…………」

 頭痛に頭を抑え、騒音に耳を押さえつつ、改めて、件の二人を見る。

 彼らがとても仲が悪いことは、組織では事実となっている。もはや受け入れ……というより諦めていることに変わりはない。二人とも大尉(たいい)でそれぞれ一つの班を受け持っているはが、仲が悪いのは当の二人だけで班員は互いを同情し合う仲だ。

 何の嫌味で同じ病室に放り込んだのか。他の患者達が不憫ではないか。

 それはさておき、もう二人の喧嘩は止まらないと悟るバジルは、布団を被る一人の青年に歩み寄った。

「お前なら止められると思うがな、ハーモニアスよ」

「毎日もやられたら、止める気なんざ失せるに決まってんだろうがよ…………」

 嫌そうに顔を出し怒声に耳を塞いだ彼の名は、アルファード・ハーモニアス。現在足に銃弾を受けて入院していたはずだ。

「つか、何でお前が言う」

「他の患者があまりに理不尽だ」

「……お前から理不尽なんつー言葉が出るとは夢にも思わなかったがばッ」

 最後の奇声は、バジルが顎を殴ったが故に発した言葉だ。

(むし)ろ、お前は二人を纏めて押さえるために大尉なんだろうが。ちゃんと役目果たせ」

「療養中でもやらなきゃなんねえのか!?」

 ゲッと叫んだ彼だが、実際そうだ。大佐でも通じる実力の彼を未だ大尉に据える理由のひとつでもある。

「もう無理、俺ストレスで死ぬ……!」

「とりあえず菓子やるから、人生を悲観するな」

 同情の念が沸いてきた。ばったりと突っ伏した彼の隣机に土産を置き、バジルは部屋を出る。

 もうそろそろ、図鑑やらなんやらを用意しようかと思い立ったバジルだった。


お久しぶりです。

思い切って出来るところまで投稿しました。が、実質的にはあまり書いてない。


それから。「神無」については第34話を参照。


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