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英雄は最後に笑った  作者: 蝶佐崎
第一章
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異界の主・続


「晶子から手を離せ。そして離れろ」

 言われた通り、五十嵐は女性から手を引き、玲奈と共に壁まで下がる。

 主は晶子と呼んだ女性に駆け寄り、二人を再び睨んだ。

「失せろ」

 風が満ちる。二人を拐い、風は二人を別の場所に送る。



 主は女性の頬に手をやり、髪をすいた。

「晶子」

 お願い、起きて。

 いつものように体を伸ばして、俺を瞳に映して、はにかむように笑って。

 その細い腕で、俺を抱きしめて。

「待っていてくれ」

 貴女は向こうに逝ってしまった。

 けれど、呼び戻す方法ならあるから。

「駒なら手に入った」

 どんな犠牲を払っても。

「神無と、黒狼が」

 神を無くすと唄われる青年と、類い稀な才能であり力を持った少女。

 黒狼はまだこちらにはなびかないけれど、彼女自身もその方に利点があると、気付くだろう。

「もう少しで、成就する」

 貴女をこの地に甦らせる。

 それが、俺の願い。


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