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英雄は最後に笑った  作者: 蝶佐崎
第一章
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別話・動けない者


 女性は藁に寝かせたままの団長の側に座った。

「ごめんなさいね。龍石は直せなかったわ」

「だろうな。奴が手を抜くとは思えない」

 子供が、団長の脇腹から染み出す血を止める手を休めないまま、団長に尋ねた。

「他にお前が龍石を設置した場所は?」

「王都に。しかし、あそこは近衛兵の宿舎の側にあって、近付けない。あとは、この国にはない」

「裏を返せば、もし彼らが知ったら、近衛兵を皆殺しにして龍石を壊しかねない、のね」

 団長は悔しげに目を細める。

「……何も出来ない自分が辛い」

「無理に動くな、また血が吹き出す」

「…………」

 そっぽを向いた団長を見て、女性は笑い、立ち上がった。

「好き勝手旅をしてきた貴方に、ツケが回ってきたのよ」

「……それは酷……」

 団長はいきなり起き上がった。

「おい!」

「アンヌ殿!」

 全身から吹き出した血が、再び包帯を染めていく。しかし団長はその痛みさえ感じていない。その異常さに、女性は表情を引き締めた。

「何?」

「済まないが、五十嵐と鈴無についてやれないか」

 子供が無茶な願いに顔をしかめる。

「理由は?」

「浮草……副団長。今あいつに成りすましている奴は、二人に手の化け物を差し向けたと言っていた。いつ二人が殺されるかも分からん。頼む!」

 女性は白衣を羽織る。

「引き受けた」


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