表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
心に救済を!平穏を!安らぎを!  作者: 孵化機
第1章.ここは?私は?
4/5

EP.3~おやす?~


 「ねっむ~い…」

慣れない環境にいるから?

色々考え過ぎた結果かな?

それとも、不安に怯えて疲れているから?


 とにもかくにも睡魔が襲う。

こんな状況なのにすっごく眠い。

ついさっき起きたばかり。それなのに眠い。


 「そういえばぁ…いつ街に着いたの~?」

 「なぁんでぇ…こんなにぃ眠ぅいのぉ…?」

 「不っ思議だなあ~」

 独り言を呟きつつ私は寝床を探し回る。当然、誰にも聞こえていない(はず)。


 寝て何か解決する?解決するのだろう。

最も、何の進展も無く寝て解決するーーーそんな好都合な事

なんてあるはずがない。


 「おっかしぃなあ…私はどこを歩いているの?どこに向かってるの?」

 小路に入ったり、大通り沿いを歩いてみたり、

大通りの先にある立派な建物に向かってみたり…


"疲れた"


 「あれ?まったぁ同じ場所ぉ…!?」


 どこへ行っても、どこを探しても

不思議な事に、


()()()()()()()()


 私は、ずっと到着地点にいた。


「おかしい…同じ場所?に戻っている?」

「へ~んなの~…へ~んなの~…へ~んな…」

馬鹿馬鹿しい。


 泣いた(無表情)


 ただひたすら泣いた。いったい私の努力は何だったのか?

この世界は私を寝かせることすらも許してくれない…


()()()()()()()()()()()


 深い執念と眠気、絶え間ない不安感、不安定な思考と安定した混乱による疲弊で心が悲鳴をあげていた。


◎◎◎◎◎◎◎

実際のところパニックは恐ろしい。

自分の置かれている状況が分かる、状況の先が読める。

安定した状況下に置かれているとは幸運なことだ。

最も、『突然』安定から不安定に転化するからこそ

()()()()になるのだけど。

常時パニックはむしろ安定した状況下ともいえよう。

ーーーパニックも複数あるけどね?

◎◎◎◎◎◎◎


 静かな場所で眠る。この目的を果たせない絶望は大きい。


 「1に睡眠!2に惰眠!3が二度寝で、次にうたた寝!最後にお昼寝!!!」

流石に、永眠だけは無いと思った。


起きている時間があるからこそ、眠る時間が楽しい!

そう思わない?


 私はとにかく眠い人らしい。

その事が分かって少しほっとした。


 「私って何なの~?ここは何~?わっからな~い…」

とにかく眠る為に行動を起こそう!少しやる気が出た。


ーーー相変わらず辺りは騒がしい。慣れ…


 「これだけ人もいれば騒がしいかぁ…」

人が多いと騒がしい。その事は理解していた。

ただ、寝たい。無性に寝たい。何故かはわからない。


 「もう…めんどくさいなぁ…」

 ただ歩き回っただけ。その自覚があるからこそ疲労感と眠気が増す。

 どこへ行こうが、何か起こそうが、何も得られるものは無い。

同じ場所へ帰ってくる。それだけだ。


 「詰んだ…」

ああ、世界は私を見放したのか…


 私はその場にうずくまった。

足も痛いし、すごく眠い、私と他はお互い影響無し。


なんなら踏まれようが、蹴飛ばされようが関係ないよね?

ど~せ私は空気と一緒よ~だ!!!

ふ…ふんっ!!もういい!もういい!


 ()()()()()()()

プライドは捨てた。安いプライドだこと。


 色々ぶれているかも知れない。でもそれでもいい。

私自体がぶれているブレブレ人間なのだから。


 安いプライドを全てかなぐり捨てて

()()()眠る方針に決めた。


 「おやすみなさあい」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ