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夏の始まり2

と、いうわけで私たちは、付き合うことになった。


彼は、あの時のように微笑んだ。私は、勢いと彼のしつこさに答えてしまった。


「じゃあ!帰ったらメールするから!」

と勝手に彼は帰っていった。


私は、混乱中だ。ぶつぶつとつぶらいていると、スマホが鳴った。


少ししてから、スマホを見ると、彼からメールが来ていた。私は、スマホを手に取り、彼のメールを見た。扇風機の風にあたって、横になっていた。彼のメールは、絵文字が多かった。前は、「うん。」とか、「了解!」とか、そういう感じだったのに。


彼は、

「明日、会えない?」

と送ってきた。私は、仕事があるため、

「仕事が終わったらなら、大丈夫です。」

と返した。彼は、嬉しそうなスタンプを送ってきた。私は、思わず、少し笑った。


次の日、待ち合わせ場所に少し早く着いてしまった。噴水があって、町は、カップルで包まれていた。どのカップルも幸せそうに見えた。ぼんやりとしていると、

「誰だ?」

と私の目を隠す。そして、

「え?」

とつぶやくと、彼は私に抱きついた。私は彼のほうを振り向くと彼は微笑みながら再び抱きついた。それから、

「行こうか!」

と私に手を出す。なかなか、手を出さない私の手を彼はもう片手で取り私の手を握った。

「行くよ!」

と私の手を引っ張った。

「どこに行きたい?」

と彼は私に聞く。

「うーん…」

と考えていると、

「あのさ…18日空いてる?」

と聞く。私は、その時、

「うん…」

と答えると、

「そのまま、開けておけよ!」

と私の頭をぽんぽんとした。そして、私の手を強く握りしめ、引っ張る。


彼と遊園地のお化け屋敷や絶叫の乗り物を乗って彼の様子を見ることができたり、近場のお店のショッピング、少し遠くに出かけたり旅行に行ったり海に行ったりとデートを重ねていくうちに次第に彼に再び惹かれていった。


18日は…夏祭りの日だ。


予定表の手帳には、赤いペンで数字をハートで囲み、"デート"と書いた。わくわくとしながら幸せでいっぱいだった。


これが、彼との最後になるなんてその時の私は知る由もなかった。


そして、夏祭りの日。町は、お祭りで大騒ぎだ。カップルで来ていたり、友達と楽しんでいる人たち、家族で来ている人たちと、たくさんの人たちでいっぱいだった。


そんな中、私は、まだ、浴衣を着ている。水色で白い花びらの浴衣だ。メイクは少しいつもよりも気遣った感じで、髪の毛もそれなりにセットをし、サンダルを履き、急いで家を出た。


彼との待ち合わせ場所に行くと、彼は大きな噴水の前にいる。私は、驚かそうと少しずつそっと彼の後ろ姿に近づいて行くと、彼の前に女の人が。

「秋!」

とその女の人は彼の名前を呼ぶ。彼は、

「おー!」

と、いじっているスマホの動きを止め、彼は口を開いた。女の人は、

「久しぶりだね!」

と言う。彼は、

「そうだね。」

と。女の人は、

「誰、待ってるの?」

と彼に聞く。彼は、照れながら、

「彼女だよ!」

と答える。女の人は、

「そんなんだ…」

としばらく間をあけた。でも、しばらくして

「懐かしいね!私たちもこんなことあったね!」

と言うと、女の人が待っていた彼氏なのか、

「来たー!」

と言うと、その男の人は、彼を見ていた。すると、女の人は、

「うん?あ…彼は、岡本秋。」

と彼女は、彼に紹介した。すると、その男の人は、

「僕は、鮎川龍です。」

と名乗った。彼女は、

「じゃあ、行くね!」

と彼の前から去った。私は、スマホを再びいじりだした彼に「わぁ!」と驚かすと彼は、

「びっくりした!」

と私の顔を見た。私は、

「びっくりした?」

と聞くと、

「うん。」

と言う。私は、微笑んだ。彼は、すると私の頭を微笑みながらぽんぽんとした。彼は、

「行くか!」

と私に言い、私は、にこっとしながら、少し照れ、

「うん!」

の答えると、彼は、私の手を取り、強く握った。


お祭りの道を歩く。暗くなったところに光がつき、人でもうすでに賑わっている。彼は、

「なにか、食べたい?」

と聞く。私は、

「りんご飴…」

と言うと、彼は、

「そういえば、好きだったな。」

と彼は言う。私は、

「うん!」

と嬉しそうに微笑みながら言うと、彼は頬を赤くした。


その後、りんご飴を買い、ようよう釣りをしなかなか、取れないでいると、彼は、

「貸してみ!」

と器用にようよう釣りをする。そして、彼は水色で模様がついたようようを釣り上げた。私は、

「おー!」

と拍手をすると、彼は、微笑んだ。私が

「ありがとう!」

と言うと、頭をぽんぽんとした。その後にピストルで倒すゲームをした。私は見事当たった。私は思わず、

「やったー!当たった!」

と大喜びすると、彼は、私にハイタッチをしてくれた。楽しんでいると、ヒューーパッン!ヒューーパッン!と夜空に次々と花が咲いた。色々な形だったり、色だったり。それを見ていると、彼は、私の頬をキスした。私は顔が真っ赤になった。その顔を隠そうとすると、彼は、

「好き!」

と。夜空に打ち上がる花とともに私の心の中に花が咲き始めようとしていた。私も、

「好き!」

と言うと、彼は、私の唇にキスした。夜空に咲く花は私たちを見守った。


お祭りの帰り道、彼と川辺を歩いた。彼と色々な話がしていた。


私の家の前まで来ると、私は、

「今日は、ありがとう!楽しかった!」

と言うと、彼は、

「俺も!」

と。強く握りしめられた手がゆるくなり、その手を私が離し、

「じゃあ…」

と言ってドアを開けようとすると、彼が私の手を掴み、自分に引き寄せ、抱きしめた。

「離したくない!」

と彼は言う。彼は、

「今日は、帰さない!」

と言い、私の唇にキスした。彼は、私の手を掴み、自分の家に連れて行った。そして、ベットの上に私を乗せ、彼は、浴衣を脱ぎ始めた。私は、

「ちょっと、待って!」

と言うと、

「待たない!」

と自分の浴衣を脱ぎ、私の浴衣を脱がせ、私の耳を舐め始めた。そして、首の筋、唇にキス、身体を覚える。私が不安なのがわかっているのか、

「大丈夫?」

と聞く。私が困惑しているのがわかったのか少し意地悪に、

「やっぱり、止めない!」

と再び続けた。


気がつくと朝で、カーテンのところから、太陽の日差しが入っている。まだ、ちゃんと開かない目。横を振り向くと、彼はまだ、寝ていた。私は、彼の頭をぽんぽんとした。彼の寝顔をしばらく見ていた。その後、彼の頬を触った。すると、彼は、起きていたのか、私の手を掴んだ。自分の身体にさらに引き寄せ私を抱きしめ唇にキスした。


そして…朝帰りをしてしまった。


しかし…


それから彼に会うことはなかった。メールをしても電話をしても彼は出なかった。しかも繋がらなくなった。私は、彼の家に行った。でも、出てこなかった。ポストの中にはたくさん入っていて、いる感じが全然なく、私はそのまま、泣き崩れた。


彼は一体…

あの時間はなんだったんだろう。

なぜ、彼は、急に私のところに来て急に消えたのだろう。


時はただ流れ続けるだけなのに、私の心は止まっていた。


普通になにもなかったかのように、過ごすようになった。引きずってはいるが…


彼に会いたい…

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