2.実家へ
「深香ー、あんたいつまで寝てるつもりなの~?」
深く眠りについていれば、突然、お母さんの声を聞いて、私はピクリと目を覚ました
あれ?今日お母さん来る予定だったっけ・・・・?というか、鍵渡した覚えないんだけど・・・・私はそう思いながら、枕元にある置時計を見て
「・・・・は?6時・・・・・?」
そう軽くキレた。そう呟いてしまったのも、大学が始まるのは8時過ぎだから、ここ最近は7時に起きていた所為だ。通常なら、後一時間は寝れる
私はため息をつきながら、謎のお母さんの声を無視して布団にもぐりこんだ。しかし、私はふと違和感を覚えて部屋の中を見渡す
そして一言
「え、ここ実家・・・・・?!なんで・・・・・・?!!」
そう言いながらガバリと身体を起こした。昨日は普通に寝たはずで、実家には帰ってないはず・・・・え?でもここホントに実家なんだけど・・・・・・?!ん??!
私は軽くパニックになり、ワタワタとしていた。そして、もう一度違和感を覚える
自室の内装がひどく懐かしいのだ。例えるならそう、中学生の頃の部屋の様子だった
当時好きだったアニメのポスターに、当時好きだった小説を並べた棚、そして、今自分が寝ている布団
この布団、たしか2年前の大晦日に帰省した時にお父さんが何かしらで汚して捨てた気がしてたんだけど・・・・・・・・・同じの買ったのかな?
そんなことを疑問に感じながら、うにゃうにゃとしていると、どたどたというお母さん特有の足音が私の部屋までやってきて
「深香!早く起きてきて着替えなさい!学校遅れるでしょ!?」
そう言いながらスライド式のドアをスパーンと勢いよく開け放って部屋へ入って来た
「お、お母さん・・・・」
お母さんの姿を見て、私はそう呟き
「若返った・・・・・?」
そう言ってしまった
「何言ってるのよ。それより、起きてるなら早く着替えてご飯食べて、学校行きなさい!」
お母さんは私の発言に驚きながらそう言って私に中学の時の服を投げつけて出て行った
なんで大学生に中学生の制服渡すのあの人!私はそう思いながら、二度目のため息をついて立ち上がる。そしてその時、目の前にちょうど鏡が置いてあって、見た瞬間私は大声を上げて
「わ、私も若返ってるぅううう?!!」
そう言ってしまったのだった