小学生の私は高校生ヤンキーと付き合うはめになりました。
読み終わったら感想下さい^^
私の名前は如月 茜
見た目がそこそこいいのと、若干冷めたところがある以外は普通の小学生です。ただそれだけならどこにでもいるけど、私には大きく違うところがあります。
「おーいさっさと来いよ!!」
家の前で大きく手を振る高校生。赤坂 隼人
金髪に赤メッシュ、着崩した制服は胸元を開けて十字架のネックレスをつけていて、耳にはピアス。整った顔立ちはそのままモデルでもいける…というかこの間モデルをやったらしい。
見ての通りの不良…もっと言うなれば、ここら一帯をしめる結構大きな不良グループのリーダーであり、通称;将軍。
多分普通の小学生ではまず関わりのないこの人物が…私の彼氏です。
「おまたせ、隼人くん」
「ったく遅せーな」
と言いながら私を持ち上げバイクの後席に乗せる。
何でこうなったのだろう?
私は塾の帰りに某ハンバーガーショップに立ち寄った。そしてお持ち帰りで紙袋にハンバーガーを入れてもらい、店の外に出ると路地裏で何か大きな音が聞こえたのでそこへ向った。
今思えば行かなきゃよかったと思う
そこはまるで戦場で、沢山の年上と思う男達が殴りあったりけりあったり、時には鉄パイプを持っていた人たちがいたりと混沌としたいた。私は隠れた位置でポー…と見ていた。
すると、金髪の男が次々と男達を倒し始めていた。「将軍!!」「やった!将軍が来たぞー!」
周りの人たちが将軍将軍と言っていたのはちょっと面白かった。その将軍と言われる人が次々に倒して、遂に仲間だけになっていた。
まるで映画のアクションみたいだなーって思ってたら
「なんだこのガキ!!??」
見つかっちゃいました。
ゴミ箱のよこで小さくして隠れていたけど、どうやら後の男に気づけなかったらしい。
私は猫のようにビヨーンと引っ張られながら、将軍と言われる男の前にだされた。
「将軍!!へんなガキがいました!」
大声で報告されたので正直耳が痛かった。
将軍と言われる男は一瞬目を見開いて
「ガキ…名前は?」
「茜……如月 茜」
と私は言った。正直もう帰して欲しい。と言うか今すぐハンバーガー食べたい、ハンバーガーどこに行ったんだろうと思って見渡すと、男達に食われていた。
……返せ私のハッピーセット
「俺は赤坂 隼人だ」
そっか、よくわかった。血に塗れた人だね、よくわかった。だからさっさと帰して欲しい。もうハンバーガーとかどうでもいいから、ハッピーセットのオモチャとか諦めるから。
しかしまだ尋問の様なものは続く
「好きな食べ物はなんだ?」
「肉」
「そうか…女の子らしくねーな」
「ほっとけ」
これは一体何なのだろうか?
何で私はこんな質問をされているのだろうか?
その他にも初恋は誰だったとか、好きな奴はいるのかとか、好きなオモチャはなんだとか、年上は好きかとか……最終的に年上の魅力を語り出してきた、何コレ怖い。
「いいか、年上はまず包容力があるし頼りにもなる。学校で苛められた事を言ってくれればすぐさま殺してやるし、結構金ももってるからデート代も払わなくていい」
この変な様子に周りの男達もちょっと驚愕している。
もしかして赤坂さんは相当な年上好きなのだろうか?…だとしても小学生に言うのはアレな感じだ。
「取り合えず…メアド交換しね?」
「あの赤坂さんが…」「メアド交換だと?」「女には絶対教えないのに…」
周りがザワザワしている。
そのあと私は逃げた。
思いっきり悲鳴をあげて逃げた。悲鳴をあげた事で通りかかったお巡りさんが来てくれてその隙に逃げた。取り合えず、身の危険に怯えたとだけ言おう。
これでもう会うことは無いと思っていたけど…
「なあ!将軍に会ってやれよ!」「怖いとおもうけどいい奴なんだ!!」「お嬢ちゃん…怪我したくないだろ?」
赤坂さんの仲間達に囲まれた。そして一斉に会ってやれだのメアド交換しろだのいいだした。
「将軍はな!ここらのボスなんだぜ!」「しかも次期社長だから金もある!」「たのむ!メアドだけでも交換してやってくれ」
「いや…あの…」
あまりの必死さに若干怖く思ってしまう。
考えてみよう、大量の屈強なおとこたちに囲まれた怖くない小学生はいない。
「別にいいじゃねーか!!」「教えてやれよ!あ゛ぁ゛?」
終いには脅しに変わってきた。
強面の男たちに脅される小学生は、端から見たらカツアゲでありどう見ても異様だ。
「はい…分かりました…」
遂に私は応じてしまい、自分のメアドを教えてしまった。
このときの私の行動は仕方のないものだと思う。だって怖過ぎるし、本当に足とか折られそうな勢いだったんだもん。
その後、10回に一回返信するペースでメールの遣り取りをして…うん怖かった。ちょっと無視したら大量にメールが来て怖かった。そしてある時。
『話してーことがある』
そうメールが来た。
指定された場所にいくと、赤坂さんと仲間達が現れていた。
「単刀直入に言う、恋人になってくれ」
その言葉を聴いてポカーンとしてしまった私は悪くないだろう。
だって私は10歳の小学生で相手は17の高校生だ、つりあう部分がまったくない。
なので断ろうとして口を開こうとしたら
「まさか断ろうとしてねーだろうな」「冬場は火事が多いんだぜ?」「一家揃って路頭にまよいたくねーだろ?」「そういや最近親父狩りが流行ってたな…」「お嬢ちゃん、まだ骨は折れたくねーだろ?」
「……よろしくお願いします」
無理だ、怖い、周りが怖い。どんだけ人望があるんだこの人、そして皆この人大好きだな畜生!!
こうして私達は付き合う事になった。
その後家の前にこられたり、学校の前にこられたり、変な女に敵対視されたり、婚姻届に判を押されそうになったりするのは、また別の話。
初めて年の差に挑戦しました!!茜は隼人の誘いを何度か断ろうと頑張りますが、周りがそれを許さないので泣く泣く…って感じです。
んで、隼人のスペックは高いです。容姿抜群、身体能力抜群、頭も良いですし、カリスマ性も高くて人望が厚く、大きい会社の次期社長。ってかんじです。
書いてて楽しかった!!