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2話 イリス星コラッドでの生活

地球の環境と似た星だが違った文明を持つ世界の物語

 俺の住んでいる星の名はイリスと言う暦を持つようになって4015年、頭にDを付けてD4015年と書くのが一般的だ、このDは4番目の意味を持っている、この星は過去3度栄え世界大戦で3度滅びている、生き残った少数の人が世界を再建し今に至る、お伽話かもしれないがDと付けつる意味はそう言う事らしい

 四大陸全てがこのお伽話のような話を信じている、過去に滅びた文明では生まれによって能力とは関係無く人生が決まっていたと言う事があったと言われている、それを踏まえ生まれた場所による身分の格差をなくすために子供は全て各大陸行政の管理で育てられる、人口も大陸間協議により推奨人数が定められて、その数を超えないように各大陸が規則を作っている

 人口調整は人が増え過ぎれば争いが生まれやすくなる事や、環境が破壊される等の理由からだ

 生まれてきた者全てが同じ環境で育ち最初の能力に優劣はあるものの努力次第、選択次第で自分の人生が決まる、俺は頭が良くないが魔力、体力に恵まれそれを活かす人生を選んでいる

 選択を失敗して路頭に迷う人もいるがそれも自己責任、行政機関もあまり手を差し伸べる事をしない、勿論悪い事をする者も現れるが死罪や重労働の重たい刑罰があり犯罪はある程度抑制されている

 それでも殺人や詐欺の被害者が自殺する等で命を落とす者がいる、友人知人には敵討の許可が出て相手が強い場合に殺人依頼が発生する

 ちょっと物騒な面もあるが、俺はこの星の制度を結構気に入っている


 先日ギルドで知り合ったレミントンとマギーとは今後も当分の間行動と共にすると話がついた

 彼らは旅するハンター、折角何処でも暮らせる仕事を選んだのだから気分次第で旅しながら働く生活を選んだと言っていた、因みに2人に恋愛感情は無いらしい

 出会った翌日からギルドで待ち合わせ一緒に依頼を探す、良い依頼がなくても山や森に行き運よく獣を狩る事が出来れば金になるし、ダンジョンに行けば肉が美味しい獣はいないが素材が売れる魔物が出るし、運が良ければお宝を見つける可能性もある

 俺達は3人で山、森、ダンジョンを日替わりで回って獣や魔物を倒して生活している、獲物は俺とマギーで全て倒しレミントンは見ているだけだが、怪我をした時ヒーラーがいればその場で治療してもらえる安心感がある、それに彼は料理が得意だ、昼は毎日彼の作った料理をいただく

 「今日もレミントンの料理は最高に美味いな」

 「私は戦いが不得手ですから料理で貢献します」(レミントン)

 「でも戦いが不得手な人が何故ハンターに?それと料理は何処で習った?」

 「私は元々料理人でした料理をしている時火傷して、その時ヒーラーの能力を得ました、治癒院を開こうかとも考えましたが、ヒーラーはハンターに重宝されると言うのを知った事と旅好きだったのでハンターに」(レミントン)

 「珍しい経歴ですね、俺は警備隊からハンターだから、、、」

 「私は10歳からハンターしてるわよ」(マギー)

 「10歳でハンターかぁ〜それも珍しいなぁ〜極々一般的な人生を送っているのは俺だけかぁ」

 「でもヒーラーの私からみればクロノの魔法は誰にも真似出来ない特殊なモノだから羨ましい、自分のヒールは魔導書で勉強すれば得ることの出来る魔法です、勿論治癒レベルや魔力消費率等は天から授かったモノが高性能ですが」(レミントン)

 「俺は警備隊にいる時魔導書は読んだ、擦り傷くらいは消せるがそれ以上は無理だった、ヒーラーは深傷を素早く治すし優秀な人なら欠損部位を再生すると聞く、魔導書で得たくらいのヒールはヒーラーとは呼べない、ヒーラーも貴重な能力だと思う」

 こんな感じで仲良くしハンターの仕事も順調、最近では午前中の狩りで十分な収入を稼げるようになったので、午後は俺とマギーが料理をレミントンから習う日と、レミントンが俺とマギーから剣術を習う日を交互にした

 俺は午前中狩り午後料理を習い剣術を教える、宿では瞑想で魔力量アップと消費率低減の練習をして寝る前に魔導書を読むルーチンワークが出来、充実した日々を過ごしている

 レミントンとマギーに出会って3カ月、彼らは次の場所への資金が貯まったので旅に出るらしい、俺も誘われたが未だ準備不足と思い断った、最後の日町の酒場でお別れ会を行い翌朝2人は旅立った、俺は1人の生活になる

 1人になった事でゴーストコントロールの実験がし易くなった、ブラックベアは5頭に増やした胸に月の模様がある事から『月光』と名付けた

 俺のゴーストコントロールは俺か俺の召喚した霊体がとどめを刺した魔物や獣等の霊体を召喚し操る能力、戦って倒されても24時間経てば再召喚出来る、召喚した数と体積に比例して魔力を消費するが1度召喚して無傷で消せば再召喚の魔力量は少ない霊体をストック出来る数に制限があると思われるが試しに弱い獣を倒してストックしてみたが上限に達しなかった、上限無しかは不明のままで試した数は50体だ、ストックした霊体は不要ならば任意で消去出来る

 現在ブラックベア『月光』を5頭と角ウサギ『ラビッツ』を5匹に角狼『ウルフルズ』を2頭ストックしている、この能力が人に使えるか試してみたいが簡単に殺す訳にはいかないのでギルドで殺人依頼が発生するのを待つ事にした

 それから1カ月の魔物と獣狩りの評価でハンターランクが2つ星になった、3つ星迄は簡単に上がるらしい

 殺人依頼を待つ事更に1週間運良く依頼があった俺は直ぐに依頼を受ける、殺人を依頼される相手は当然強い筈だが自分の能力を試したい気持ちが勝り大して考えもしないで依頼を受けた

 相手はハンターパーティーのリーダーでダンジョン内で危険な魔物と遭遇した時、仲間を囮にして逃げた奴、友人の復讐依頼だ標的の男は逃げる事なく堂々と町で暮らしている探す手間はなかったが1人になる状況が無く3日間尾行した

 なかなか良い場所に1人で行ってくれないので試しに俺はワザと尾行が分かるようにしてみると標的の男は此方に気付き人けの無い場所に移動した

 「出て来いよ誰もいないぜ、敵討なんだろ」(標的の男)

 「分かっているんだな」

 「初めてじゃ無いんでな」(標的の男)

 「そうか、クズ野郎なら俺も心が痛まない、来い月光」

 地面からブラックベアの霊体が5頭出て来る

 「何なんだよコレは」(標的の男)

 「俺の仲間だ楽しんでくれ」

 男は剣を振り1頭を倒すが他の霊体にやられる

 「ご苦労だった消えろ」

 霊体が粉々になり消えた

 「ゴーストコントロール」

 俺は男の死体に魔法をかけると霊体が出て来る、この剣士がどのくらいの力か分からないが『ファイター』と名付けストックしておく

 ストックルームに死体を収納しギルドに行き依頼達成報告をするとギルド職員が驚いていた、この男他にも色々悪い噂があるが強くて誰も手出し出来なかったようだ

 俺は依頼達成の報酬と3つ星のハンターカードをもらった

 

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