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多細胞生物の起源(生命はどのように生じるか)

作者: 樋口諭吉

 生命を発生させるエネルギーはどこから来るのか?


 たまごは色・形、あるいは環境によって、常に真ん中を温める構造になっている。


 孵化に中心から卵を温める必要があることもあるし、あるいは外は透明で中心が黒く、中心部が熱を吸収しやすいものもある。


 ニワトリの卵を例にとってみると、卵の胚盤(ひよこになる部分)は黄身の表面にあって、カラザの構造と比重の関係によって常に上に位置するようになっている。


 これが何を意味するかというと、「胚盤が上に位置すること」を妨げるようには力が働かないようになっている、ということだ。


 ところが、黄身から胚盤へ、下から上に働く力に対しては、胚盤は逃げ場がなく無力である。


 卵があたためられると、温度勾配によってこうした力が生じ、それをベナール対流と呼ぶ。


 そこで、この仮説が生まれる。


「多細胞生物の最初の細胞分裂は、温度勾配によって起こる」


 既存の生き物を模倣して、多細胞の人工生命を作ろうとする場合も同じだろう。


 多細胞の人工生命をつくるには、きっかけとしてベナール対流が必要になる。


 結果として、多細胞生物の細胞はあのような型になっているのだ。


 今のところ何を調べてもこんな話は出てこない。


 数年後、何処かの誰かに「発見」されるかもしれないし、そんなことは全然ないかもしれない。


 そんなお話。

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― 新着の感想 ―
[良い点] ちょっとお勉強になった気がします ベナール対流という言葉を知って、調べるきっかけになりました 新しい知識を得るには、きっかけとしてインプットが必要になる。 結果として、自身が調べるこ…
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