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夢者  作者: 高島 良
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盗賊狩り7

 合図されて立ち上がる、やはり俺より頭一つ背が高い、歳は40以上だろうか、服は少し派手だが向こうの世界にいた時、他部署の部長でこんな人いたような、話したことなかったが隙がなく視線がするどい。

 俺の為に椅子が運ばれ、それに座ると、自分は立ったままゆっくりと話始める。


「まず、うちのかわいい副長があなたを試すような事をして、申し訳ない。」


 そう言ってメイルのほほを少しなでるが、よる見ると大きなあざが見える、見た目よりもかなり体育会系なようだ。


「それと、今夜の仕掛けは私のものよ。救出された男性が、団に多額の援助をして、団員の治療を手伝い、本気で女の子の心配をしてくれる。本当にそんな人がいるなら、喜ばしいことだけど。名前を名乗らないのは、失敗ね。今夜逃げると思って、待っていたのよ。」


 キャリアウーマンというより、銀座のママって感じだろうか、銀座に行ったことはないが、イメージとして。そして、軽く手招きすると、テーブルと酒が運ばれてくる、団長がすこしグラスを掲げ、みながそれに続く、まだ酒の味が分かるほど緊張がとけた状態ではないが、グラスに口をつける。


「思っていた通り、貴方は逃げ出した。犯罪者を野に放ち、この世界を悪化させるわけにはいかないから、衛兵に引き渡す予定でした、あなたがヒロでないならね。私達は、主に女性や子供を虐げる盗賊や商人、貴族を討伐しています、我らに賛同する人々の助けを借りてです。ある町から、孤児の少女を助け、包囲され投降した賞金首を助けてほしいと知らせがあり。別の部隊で追跡していたのですが、情報が無く諦めてかけていたのです、そこへ梱包された男性救助の連絡を受けて、確認しにやってきたのです。」

「……あの子は、助かってない。」

「命が尽きたからといって、救いが無かったわけではありません。彼女は貴方に会えて幸せだったと、自信を持って言えます。鍛えられた私達でも、3倍の相手に挑んだりは出来ません、彼女が亡くなったのは、貴方の責任ではない。私達が、もっと早く救うべきだった、しかし、私達はまだまだ力不足です、ヒロ貴方の力を貸してはいただけませんか?」

「……あの子の為にも、俺に出来る事があるなら……。」

「ありがとうございます。ヒロ、貴方の手配書に関して、私も出来る限り事をいたします、期限を申し上げられないのが申し訳なくお思いますがが、必ず。では後の事はメイル、頼みましたよ。」


 メイルがうなずくと、団長は俺に軽く頭を下げてテントを出ていく。メイルが、ヒロとラン残して解散と告げると、槍を持った兵たちが下がっていく。


「ヒロー、あんたのおかげで殴られじゃないのー。」

「男欲しさに抜け駆けするからでしょ。メイルはだまってて。」


 はーいと、ふざけた返事をしてメイルはふてくされた顔をする、他の隊ってさっき言ってたから、この隊100人の隊長はメイルってことなのか、そしてこの席順ってことはランが副長、思ってたより偉い人だった。


「ランさん、俺はいつから怪しいやつだと?」

「最初からだね、前にも言ったけど、土に2か月も埋められてる人が生きてたらおかしいでしょ。」

「まぁ、確かに。」

「それに、町まで連れてくにしても、全額先払いはないでしょ。なにより雑用やっちゃうとこだよね、簡単な手伝いならまだしも、この世の男を全部殺そうとしてる子の補助して、治療のためにってあれだけ殴られても、殴った子の方心配するとか。」

「ただの変態にも聞こえますが、俺ってそんなに進んでやってた記憶無いんですが。」

「でも断れないほどじゃなかったでしょ?」

「なんか納得がいきませんけど、確かにそうだったかも知れない。」

「優しすぎんのよ、疑ってくださいと、自分で言ってるみたいだった。」

「あんまり言われたことないけど、俺って演技へたなのか。」

「よく言えば素直すぎなのよ。でも、団長に孤児の少女との話を聞いて、私もメイルも、たぶん貴方の事なんだろうなって思ったよ。ってわけで、私らはあんたの参加には、団長の指示なしでも賛成だ。」

「……いやいや、この団って女性だけじゃなかった?」

「正確にはそうじゃない、団長もいってたけど、情報送ってくれる協力者とか、物資の運搬とか手配してくる人は、男も結構いる。その土地に詳しい人なんかが、戦闘に参加する事もある。常にって事は今までは無かったけど、すんごい額の賞金首なんだったら戦闘部隊と一緒にいないと狩られるから、雑用やってもらうから、これからよろしく。」

「いや、さっきやってたって。」

「そう、だからすることは変わらないかな。」

「いちょう言っとくけど、団の子に手をだすつもりなら、ヒナだけにしといてね。」

「自分で誰にも手を出すなって、言ってませんでしたっけ?」

「ヒナが極度の男性恐怖症なのは、みんな知ってるし、一番の若いからね見守ってるのよ。ヒナの男なら誰も手をださない。」

「なるほど、わかりました、注意します。」

「それと、ヒナめちゃくちゃ怒ってるから。」

「それは、逃げようとしたから?」

「寸止めで、挨拶無しに逃げようとしたら、怒るよね、殺されるかも。」

「じらしたわけではないんですけど、誰かヒナちゃんを止めたりはしてくれないの?」

「無理だね、ヒナは土の属性にかなり振れてる上に、異常なほど努力するタイプだし。一日一万回の腕立をノルマにしてるぐらいだし。」

「一万って……、土の属性って、剣が強いの?」

「そっか、夢者だったね、土の属性は腕力に作用するのよ、貴方がさっき飲んだ薬みたいね。元から土属性の強い人は筋肉が付きやすいし、簡単に言えば力持ち。火は相手の魔力を削りやすく、風は素早く動き、水は傷を癒す。どれも、そんなに大きな差が出るわけでは無いんだけど、同じ努力なら最後は属性の差が出る程度かな、闇は別だけどね。だからぁー、町でしっかりと調べさせてもらうからね。」

「目が怖いですって。調べるのは、俺自身もよくわかってないからいいんですけど、賞金首なので町中あるけませんよ。」

「大丈夫、町中ではあなたはヒロコでいくから。」


 そう言うと、箱から赤毛のかつらを取り出して、頭にのせる。確かに、俺より男らしいマッチョな女性が団には多い、混ざっていればかつらで十分誤魔化せるのかもしれない。気がつかなかった、顔を隠す事ばかり気にして、性別を変えるところまで考えがいかなかった、今後は女装でのりきろう。そうなると、問題はヒナちゃんだけか、まだ腹が痛いが俺の腹をつぶしたのは、たぶん彼女だ。謝って済むとは思えない、何度か殴られる覚悟はしておいたほうがいいだろう。

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