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語られるモノ  作者: 百目


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19/20

踏み切り

踏み切りってありますよね?


まあ、身近なもので。

当たり前の様に電車と歩道や道路の重なる地点で、

事故が起きやすい場所ですよ。


そう言った所で怖い話が起きるのも、

至極当然な訳ですが。

よくよく調べてみてみると、

こいつはやべぇって場所があるんですね。


第4種踏切って言うんですが、

一言で言うなら野良の踏み切りでして。

何も警報も遮断機?も無い踏み切りがあるんですね。


まあ、そう言った場所は当然周囲も何も無くて。

見て分かれって感じなんですよ。

海外とかじゃなく国内で。


でも現代で思えば、かなり危険度は増したと思うんですね。

スマホやカーナビやら視界が泳ぐモノが増えたので事故になりやすい場所なんですよ残念ながら。


まあこんな話をして置きながら、

ただの普通の踏み切りで事故になりかけたんですよ私。


その日は色々ストレスが重なって。

何かスマホの画面に異様に集中しながら、

カンカンなる鳴る踏み切り音を聞いて立ち止まってたんですね。


私としては只々嫌な嫌な帰宅道を歩んでたつもりなのですが、あるのはスマホのワチャワチャした動画だけ。

それ以外の情報が完全にシャットアウトしてたみたいです。


すると思いっ切り腕を掴まれ引っ張られたんですよ、

直ぐに目の前に電車が通過した後から音が耳に入って来たんですね。

シュシュシュと通過する電車に、

カンカンカンカン鳴り響く踏み切り音。


冷や汗がドッと出ました。

そして引っ張られた腕の方を見てみると、

肩を大きく揺らしながら、ゼェゼェ言ってるオッサンがいるんですね。


どうにも私は踏み切りの内側で止まって、

スマホに集中してたみたいです。

それ見たオッサンが全力で走って引っ張って貰った感じなんですよ。


完全に私が悪かったので、

本当に申し訳ない気持ちのまま感謝と謝ったら。

特にオッサンは深くも聞かずに、怪我の心配だけをして貰いました。


何でしょうね、正直少し泣きましたが。

「大丈夫です、ありがとうごさいます」って繰り返して、本当に大丈夫そうなのを確認したオッサンは「困ったら助けを呼ぶんだよ」と言い残し、去りました。


後日、別の意味で凹んで帰宅してたら。

助けてもらったオッサンに会いまして、

以前のお礼のついでに何故あんな風に助けてくれたのか何か気になって聞いてみたんですね。


するとオッサンは、

いやおじさんと言いましたが。

どうにも昔に第4種踏切と言う場所で友達がふらついて電車と接触事故があったみたいなんですね。

大事では無かったらしいんですが吸い寄せられる様に通過中の電車に当たってしまったとか。


オッサン的には歩きスマホは本当に危ないよ、とだけ言って足早に去って行きました。


信じられないかも知れませんが、

踏み切りの事故と言うのはとても身近なものだと私は思うのです。


最悪とは偶然が重なる時に起きますから。

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