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君色プライド  作者: あるみ
高校1年生
6/40

6 美術の時間-陽太-

俺は湊とは別の選択授業・美術のため技術室で授業を受けていた。


俺は意気地なしだな、ちょっと話があるからっていうだけだろ?なんで言えないんだよ…

湊にまで発破かけられるし

だけど俺の練習後まで待っててくれなんて申し訳なくて言えねーよ


と悶々と考えていると松見が絵の具をぶちまけているところを目撃した。

周りが助けに入っていた。完全に出遅れてしまった。

せめてもと俺は声をかける


陽太

「おい、松見大丈夫か?」


「うん、大丈夫だよ!びっくりさせてごめん」


陽太

「ならいいけど、気をつけろよ」


「うん、ありがとう」


といつも通りこちらを気遣うことまで、相変わらず優しい。


ところが松見の手は動いていない。

少し表情も考え込んでいるようだ。


どうしたんだ?そういえば移動教室へ行く際、八束が


紗良

「花がちょっと気にしてたよ?何言ったの?」


とニヤついた顔で俺に話しかけてきていた。


あの時は何も言ってないと答えたが…


まさか朝のことか?意外と大丈夫かと思ったがあんな中途半端に話を切り上げたんだ!

気にしないと言うのも無理がある!多分八束にも何か言われたんだろう…


認めたくはないが八束や堤にはおそらく俺の気持ちが…


………いや、堤にはともかく八束にまで


と、とにかくなんとかしないとな…


そう思った俺は画用紙の角を引きちぎってメッセージを書いた。


もう言うしかない。


"朝言おうとしたことなんだけど

言いたいことがあるから

帰り委員会終わったら

待っててくれるか?"


焦って画板がゴツゴツしている場所で書いたためひどい字になってしまった。

な、なんとか読めるか…もう少し丁寧に書きたかった…


いや、そんなことより松見だ。

おれはその不格好な手紙を滑らせるようにして松見の方へ渡した。


松見は気づいた。


それから俺は松見の方をなるべく見ないようにして授業に戻ったが何も手につかなかった。

筆は持っているものの画用紙はほとんど白いままだった。

先生の話はすり抜けていくようだった。


返事が来たのはおそらく数分だろう。だが、俺は数時間、いやもっと長い間待っていたように感じた。


恐る恐る手紙を開いた。


そこには可愛らしい字で


"わかった 待ってる"


と書いてあった。


俺は小さくガッツポーズをした。

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