23 ボーリングデート-花-
陽太
『なら言うけど…昨日伝え損ねたこと、今日の帰り絶対言うから。』
あんまり気にしないでって言っといて
そんなこと言わないでよぉー!
気にしちゃうじゃない!
ちゃんと楽しみたいのに…
でも、気にしないようにしなきゃ…
でないとみんなが心配しちゃう。よし!
なんとか私は気持ちをボーリングに切り替えた。
紗良
「花?次だよ?」
花
「うん!久々だからできるかなー?」
紗良
「頑張って」
私はボールを持ってレーンの前に行った。
みんなが見守る中ボールを転がした。
ボールは真ん中より少し左にずれてピンを
5本倒した。
陽太
「おー!松見、ボーリング上手いんだな!」
花
「そ、そうかな…」
私は北条くんに褒められて照れてしまった。
陽太
「スペア狙えるぞ!頑張れ!」
花
「うん」
私はさっきと同じようにボールを持ってレーンの前に立った。
が、少し緊張してしまっている。
緊張しているのを知られたくないため、
気づかないふりをしてそのままボールを投げた。
ボールは右に大きくそれて
溝ギリギリのところを通りピンを2本倒した。
花
「あーもう少し倒したかったな…」
陽太
「十分上手かったよ。」
花
「そうかな?北条くんの方が上手だよ。」
北条くんは私より先に投げてしっかりスペアを取っていた。
陽太
「あれはたまたまだよ。」
そういうと北条くんは嬉しそうに謙遜した。
ガコーン!!
音で次の堤くんがゲーム中であることに気づいた。
湊
「よっしゃ!ストライク!!」
と堤くんが自慢げに言う。
花
「すごいね!!」
湊
「まっちゃんはちゃんと褒めてくれて嬉しいなー」
花
「そう?」
私が堤くんと話していると北条くんが
陽太
「次俺の番だから、通してくれる?」
と私の前を通っていく。
なぜか少しだけ怒っている?
いやムキになっているが正しいかな?
北条くんでもムキになることがあるんだな。
なんか新鮮。
それにしても紗良の声が聞こえてこない。
いつもならきっと
紗良
『はいはい!すごいすごい』
とか
紗良
『堤のくせにムカつく…』
とか
言ってそうなのに…
花
「紗良?」
紗良
「……」
花
「紗良!」
紗良
「……」
花
「紗良ってば!」
紗良
「わぁ!」
3回目でようやく紗良は気付いた。
紗良
「なに?おどかさないでよ!」
花
「なんにも反応しないから心配してたの!
何かあったの?」
紗良
「えっと…今はちょっと…」
そういうと紗良は堤くんの方をチラッと見た。
堤くんと何かあったのかな?
花
「なら、今度聞かせてね。」
紗良
「ありがと。花。」




