13 疑惑-紗良-
あたしと北条くんはようやく待ち合わせ場所について
2人を探していた。
「あ!花いた!」
ようやく2人を見つけて小走り気味にそこへ行った。
陽太
「悪い、遅れ、た…」
紗良
「ごめん!花、遅れた…」
あたしは目を疑った。
堤が花にキスをしていたのだ。
いや、さすがのあいつもそんなことはしないはず。
一緒に協力して2人をくっつけようとしているんだから。
でも、確実に髪は触っていたし、花はかわいいし、
万が一本当にそういうことだったら…
昨日の
「俺と明日デートしない?」
ってどういう意味だったの?
やっぱり冗談だったの?
あたしってもてあそばれたの…?
ていうか北条くんに対してもめっちゃ失礼じゃない!
友達ヅラして花を狙ってたの?
いやいや、落ち着けあたし。さすがにそんなことありえないから!
今までのあいつを思い出してそんなことしないから。
………
でも今までが嘘だったら…
嫌なら想像だけが膨らんでいくようだ。
花
「あー!やっときたー!紗良待ってたよ!」
紗良
「あ、ご、ごめん」
花はいつも通りなのにうまく言葉が出てこなかった。
ていうかなんで花いつも通りなの…
花
「北条くんもおはよう」
陽太
「おはよう…」
北条くんも少し動揺しているようだった。
当たり前だよね…好きな人と友達のあんな姿見たら…
はぁ…でもなんであたしこんなに動揺してるの?
意味わかんない。
なんでこんなにイライラするんだろう。
いや、違う。あたしはそういうことをされてた花を見て動揺していたんだ。
それで北条くんを心配していたの。
別に堤のことなんて…
そう考えていても頭には堤の顔がチラついてイライラしてくる。
はぁ…
花
「紗良?大丈夫?」
花のいつも通りの声が能天気に聞こえた。
あたしは必死にいつも通りを装った。
紗良
「あー大丈夫だよ!遅刻して走ってきたからちょっと疲れたのかな?」
花
「あーそっか、なら電車に乗った。座れるところ見つけようか。少しだけでも休みな?」
いつも通りの優しさが本当に今はやめて欲しかった。
紗良
「…そーだね。」
なんで花に対してもこんなにイライラしてるんだろう。こんなのあたしじゃない…
湊
「そろそろ電車来るからホームに行こうぜー」
陽太
「そうだな」
花
「紗良、ほら行こう!」
モヤモヤした気持ちを抱えたまま
あたしは駅のホームに急ぐみんなの後に続いた。




