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君色プライド  作者: あるみ
高校1年生
18/42

18 プライド-紗良-

「何してんだよ」


紗良

「なんでもいいでしょ?」


中庭のベンチで顔を上げずにあたしは答えた。


「ふーん。振られたか。」


紗良

「振られてない!」


あたしは言ってからしまったと思った。


紗良

「第一伝えてもないし…」


そう、あたしはまだ伝えてはいない。


「ふーん、てか伝えないままでいいのかよ。」


紗良

「だって、答えはわかってるし」


「人の気持ちなんかわかるわけないだろ?」


その通りだ…こんなやつに正論を言われて無性に腹が立つ。


「伝えることでスッキリすることもあるんじゃねーの?」


あたしは怒りを抑えて答えた。


紗良

「でも自分だけがスッキリしたいだけかなって…」


「今やってることと何が違うの?」


紗良

「どういうこと?」


「今だって、自分が諦めたいがために陽太とまっちゃんくっつけようとしてんじゃないの?」


あたしは大声をあげていた。


紗良

「そ、そんなこと自分が1番わかってる!」


抑えていた気持ちが涙となって出てきたようだ。


紗良

「大好きな2人を応援したいのに…本当は自分の自己満のためなんじゃないかってずっとずっと思ってたよ!」


そう、あたしはずっとずっと…そんな自己嫌悪に苛まれていた。

涙が次から次に出てきた。泣きたくなんてなかったのに…

ふと堤が頭を撫でてきた。


「ようやく泣けたか…」


紗良

「え?」


「悪かった。そんなこと思ってねーよ。やっちゃんはずっと本気で2人を応援してたよ。そばで見てた俺が1番わかってる。たとえどんな気持ちだろうが応援してる気持ちに嘘はない。俺はやっちゃんの味方だよ。」


な、なんであんたがそんなこと言うのよ…


あたしは堤の前でしばらく泣いていた。


------------

紗良

「堤…ありがとう…」


「え!?あ、お、おう」


お礼を言ったあたしに向かって堤は少し動揺しているようだった。


紗良

「何よ」


あたしは少しおかしくて笑った。


「やっちゃんが素直にありがとうなんて雪でも降るかと」


紗良

「あたしだってお礼くらい言うわよ!失礼なこと言わないで!」


「お!元に戻った」


堤は相変わらずだ。今はそれが少し心地がいい。


「それでやっぱり伝えないのか」


紗良

「うん、今言うとせっかくのところを邪魔しちゃいそうだし、自分で伝えないって決めたから。プライド的なやつかな」


そう、伝えないことがあたしのプライド。


「ふーん」


そー言えば、あたしこいつに泣き顔見られたんだ…

一気に顔が赤くなるのを感じた。



紗良

「あ、あんた…あたしが泣いたこと言わないでよ…」



それを聞いた堤は不敵に笑った。


「さーてどうしようかな!」


紗良

「絶対言わないで!」


「じゃあ条件がある。」


紗良

「条件って…」


堤は続けた。


「俺と明日デートしない?」


はぁー!?

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