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君色プライド  作者: あるみ
高校1年生
14/42

14 回想-湊-

俺は中学の頃からモテてきていた。

まぁ見た目もそれなりに整っているし、

ノリも良いし、陰で努力もしてきている。

告白をされて付き合っていたこともあった。


でも、特別なやつはいなかったように思う。

さすがに取っ替え引っ替えというわけではない。

好きになれるように努力はした。でも何か違った。


高校に入れば何か変わるだろうか?


入学式の日それはあった。


朝日の光を浴びた毛先がカールした女子。

他の女子はストレートパーマにしたり

綺麗なパーマをかけていたりする中

その女子の髪は明らかな天然パーマだった。

もちろんそれなりにブローはしているようだが

かなりの剛毛のようで毛先が明後日の方向を向いている。


その女子は振り返って自分を見た。


「なに?なんかついてる?」


前髪を見るとちょうど桃のようにカールしていて

俺は思わず、吹いてしまった。



「なに人の顔見て笑ってんの!初対面で失礼な人!」


「あはははは!だ、だってよー!頭に桃があるみたいで、あははは!」


その女子は気づいたようで、顔を真っ赤にして怒りだした。


「しょうがないじゃん!天パなんだから!毎日大変なのに!」


「あはははは!そんな気にしてんならストレートにすればいいんじゃねーの?」


「うるさいな!わかってるよ!ほっといて!」


あ、やべぇ、さすがに初対面で踏み込みすぎたか…

でも本当にわかっているならストレートにすればいいのに


「悪かったよ。俺は堤湊だ。よろしく。」


「失礼なこと言う人に教える名前なんてありません。」


「なんでだよ!悪かったって言ってるだろ?」


「悪いで済んだら警察はいらないの!じゃあね、もう会うこともないだろうけど!」


そういうと天パの女子はスタスタと行ってしまった。


「なんなんだよ!あいつ!」


そんなこんなで最悪の出会いをした俺たちはまさかの同じクラスになり席も隣という奇跡が起きた。


紗良

「まじ…ありえない…」


「よろしくな!やっちゃん♪」


俺はニヤニヤしながらやっちゃんの顔を見た。


紗良

「変なあだ名で呼ばないで!」


「えー!なら、ももちゃんとか?」


紗良

「なんで?」


「前髪桃みたいだから」


そう言うとまた顔を真っ赤にして怒りだした。


紗良

「信じらんない!なんで気にしてるってわかってるのにそう言うこと言うかな!」


「わかったわかった!ならやっぱりやっちゃんだな」


紗良

「もーそれで良いよ…」


やっちゃんは呆れ顔で承諾した。


やっちゃんは今まで自分が関わってきた女子とは全く違った。


でも他人へはすごく気を遣っているのが見ていてわかる。

何をそんなに気にしているのかわからないけど、


そんなやっちゃんの反応を見たくてついからかってしまうんだ。


やっちゃんは毎回毎回真っ赤になって怒っていた。

俺だけには素のままのやっちゃんな気がして嬉しかったのかもしれない。


やっぱり面白い。


俺は初めて好きな人ができた。


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