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君色プライド  作者: あるみ
高校1年生
13/42

13 回想-紗良②-

花と仲良くなったのはあたしの方が先だった。


「紗良と北条くんって幼馴染みなの?」


紗良

「え?う、うん」


その言葉に小学生の頃のことがフラッシュバックした。


『お前ら付き合ってんだろー』


あたしは少しだけ手を握った。


「そーなんだ!あたし幼馴染みっていないから羨ましいな!」


あたしはすごくホッとしてその時から花のことが大好きになった。


「なんか友達とも違う、恋人とも違う、特別な感じがするんだよね。」


幼馴染みという特別な存在がいる自分を認めてくれた気がした。


あたしにとって初めて親友ができたんだ。


花は本当に可愛くて優しくて誰にでも分け隔てなく接していた。そういうところは北条くんみたいだった。


だからこそよく男子にモテていた。

告白を受けているところを目撃したりしたけど、

持ち前の天然っぷりで華麗にスルーしていた。


男子生徒

「あの、松見さん…付き合ってください!」


「??どこにですか?」


少しだけ相手の男子に同情するほどに…


だからこそ北条くんが花を好きになるのはしかたないと思った。


初めて気づいた時、それは、北条くんがいつものようにプリントを運ぶのを手伝おうとしている時だった。花が頼まれていたプリントを。


陽太

「松見、手伝おうか?」


「え?いいよ。大丈夫。これくらい1人で持てるよ。北条くん野球の朝練で疲れてるんじゃない?」


陽太

「そんなことねーよ。」


「そう?なら手伝って貰っちゃおうかな?」


花はいつも通り笑顔を北条くんに向けていた。

少し胸騒ぎがした。


プリントを届けに帰ってきた北条くんはかすかに微笑んでいたように見えた。

あたしは花に聞いてみた。


紗良

「ねぇ!北条くんとどんな話したの?」


「え?なんで?」


紗良

「なんでって…」


花はいつも通りだ。


「ただ、野球部でどんなことしてるの?とか野球のルールの説明とか?野球って難しいんだねーなんだっけ?

ファール?とか 結構あたしおかしなこと言ったみたいで北条くんに笑われちゃったよ」


紗良

「え?北条くん笑ったの!?」


「う、うん?」


あたしの前とか男子の前でくらいしか笑ったことないのに…


そっか好きになっちゃったんだね…

北条くん…応援するよ…


そこからあたしはなんとか2人をくっつけようと画策してきた。途中から堤も加わってきた。

2人だけで話をさせたり仕事を押し付けたり本当に色々した。


でもずっと引っかかっていたことがある。

あたしは本当の気持ちで応援できていたのだろうか。

自分が好きな人を諦めるために親友をだしに使っているんじゃないか。

そんなことばかりいつもいつも考えていた。


だからこそ北条くんが告白するかもしれないと聞き、少し不安になった。


本当に諦めきれているのか。何も伝えないままでいいのか。

だからこそ最近はイライラしっぱなしだった。

そんなことを考えていたから

あんな思わせぶりな態度をとってしまったんだ…


ごめん、北条くん、花…


中庭のベンチにうずくまったあたしにあいつが声をかけてきた。

振り向かなくてもわかるイラッとする声だ。


「何してんだよ」

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