約束
街は眠った
光は落ちた
窓は静かに
つめたくなった
なんでもない寂しさが
胸に沈む
寝返りをうった先に
仄白い壁紙は浮かぶ
まばたきの音さえ
拾い上げて
吐息の数だけ
埋めたい夜がある
一人ではとても、と
伸ばす手が
君を
掴むことはないけれど
一人ではとても、と
伸ばした手を
君も本当は
知っているだろう
爪弾く弦の震えのように
響かせることが
出来たなら
今夜は心のそばにいて
定まることのない明るさで
闇がぼくらを包むなら
今夜は心のそばにいる