表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/107

3 付喪神と巨大グモ

俺は洞窟から出るために出口を探していた。

ていうかこれって洞窟なのか?ダンジョンだったりしない?

そんなことを思いながら俺はうろついていた。

そういえばステータスとかってあるんかな?


《ステータスは『ステータスオープン』と唱えれば出現します》


そうなのか!

じゃあステータスオープン!



 《ステータス》

 名前 なし

 種族 刀・付喪神

 称号 付喪神

 スキル 

『吸収』『視覚』『聴覚』



情報少なっ!

なに?HPとかないわけ?

しかし謎の声(今度から女神の声と呼ぼう)は反応してくれなかった。

しばらく進むと大きな空洞が姿を現した。

なにかの巣だろうか。

俺はもっと奥に進んでいく。

こんにちはー。誰かいませんかー。

その時カサカサとなにかが動く音がした。

え!?なに?怖っ!

違う方向でもカサカサと音がする。

俺は思わず足を止めてしまった。

『誰?』『誰?』『誰?』『誰?』『誰?』

そこらじゅうから変な声がした。

それが空洞内に響いている。

『侵入者』『侵入者』『侵入者』『侵入者』『侵入者』

『排除』『排除』『排除』『排除』『排除』

薄気味悪いな。

そう思いながら前に進もうとする。

だが俺の行く先を邪魔する者がいた。

蜘蛛の糸である。

俺は刀身を振り回しながらずんずんと奥に進んでいった。

『侵入者』『侵入者』『侵入者』『侵入者』『侵入者』

『逃げる』『逃げる』『逃げる』『逃げる』『逃げる』

いきなりドスンという衝撃音と共に風が吹き荒れた。

危うく吹っ飛ばされるところだったぜ。

しっかし今のはなんだったんだ?

その時、頭上からなにかが落下してきた。

俺はギリギリでこれをかわした。

あっぶねぇ。これなんだ?

俺はいきなり現れたそれを見た。

それは大黒柱のように大きな黒い柱だった。

おー。でっけえー。

俺がじっくりとそれを見ていると再び地面が揺れ始めた。

うわあ!

俺は思わず腰を抜かしそうになった。

なぜなら例の柱が浮いたからである。

否、柱ではない。それは巨大な蜘蛛の足だった。

上を見ると巨大な蜘蛛が俺のことをその大きな目で覗いていた。

《ファントム・ゴライアバイ》

・・・

ムリムリムリ!!!

前回はギリ勝てたけど今回は百パー無理!

でもどうしよう!?

相手は敵意丸出しだし…

戦うしかないのか?

横から体長1メートルほどの巨大グモがわらわらと出てきた。

前世でこういう小説、読んだことあるー。

《リトル・ゴライアバイ》

子分の蜘蛛たちは俺に糸を飛ばしてくる。

こういうのって糸に絡まったら負けなんだよなぁ。

俺は浮上しながら刀身を横に一回転させる。

すると瞬く間に蜘蛛軍団は壊滅した。

「キェエエエエエエエエエ!!!」

親分の巨大グモが叫ぶ。

よく見ると俺の攻撃が原因で足が切断されていた。

コイツ、図体はデカいけど意外と大したことないかも。

俺は縦に刀身を振る。

すると赤い光と共に見えない刃が蜘蛛のからだを真っ二つにした。

俺は巨大グモのからだを吸収する。


《スキル『蜘蛛の糸』を獲得しました》


なんかスキルが増えたけどやはり人化には届かない。

いつになったら人化できるのやら。

俺は心のなかで大きくため息をついた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ