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2 付喪神とトカゲ

俺は洞窟内のコウモリを吸収しまくった。

特に異変はなかったが。

奥のほうからなにかが現れる。

それはトカゲが二足歩行しているような容姿をしたモンスターだった。

目が合うといきなりトカゲの下のところに《地竜》と表示された。

どうやらコウモリを殺しすぎたことでちょっち進化したらしい。

だけど地竜って大丈夫かな?

俺はいままでコウモリとしか戦ったことがなかったから勝てるか心配だった。

そんなことを考えてるとトカゲが叫びながらこちらに走ってきていた。

あちらには《付喪神》とでも書いてあるのかしら。

俺はヒョイと少し上に浮上する。

すると地竜は空中にジャンプして俺をその鋭い爪で裂こうとした。

しかし俺は地竜の顔面にまで接近し額を突き刺す。

空中では逃げ場がない。俺はそれを二年ほどやったバトル系のゲームで実感していた。

俺が刀身を引き抜くと額から真っ赤な血が溢れ出た。

地竜がその場で叫びまくる。

俺が地竜の首を斬ると断末魔の叫びと共に首が転がった。

ふぅ、なんとか勝てた。

俺はそのままその場を立ち去ろうとした。

が、しかし。

俺の行く先を阻むものがいた。

俺は()()()()と目が合う。

《地竜》《地竜》《地竜》《地竜》《地竜》《地竜》《地竜》《地竜》…………

そう。

そこにいたのは地竜の大群だった。

・・・

ムリムリムリ!!!

勝てるわけないじゃないですかっ!

俺を殺す気か!?いや、そうだろうけど。

一匹が鳴くとまわりのやつらが俺に襲い掛かる。

ひえぇ!

俺は刀身(俺のからだ)を振り回した。

うぅー目が回るぅー。

俺が目(どこにあるのか不明)を開けるとそこには何匹かの地竜がぶっ倒れているところだった。

・・・

……なぜにこうなった!?

俺は試しに刀身を一振りする。

すると刀身が赤色に光り弧のような模様が飛び出しそれがトカゲを切断した。

なんかすごい……

俺は刀身を横に振ると緑色に、突くと青色に光ることに気付いた。

俺は横に思いっきり刀身を振ってみる。

するとトカゲの大群の大半が見えない刃によって切断された。

トカゲたちが怯えて一歩後ろに下がる。

その時、俺の脳内(?)に声が響いた。

『貴様は誰だ。どのような理由で我が領地に入っている』

へぇー。ここ地竜さんの領地だったんだー。

『早く言わないと殺すぞ』

一匹のトカゲが前に出てくる。

そのトカゲは他のトカゲよりも一回り大きい恐竜のようなモンスターだった。

それには《地龍》と表示された。

・・・

勝てるわけ、ないだろー!!!

え?なに?どうすればいいの?

『早く言え!』

もう!うっさい!黙れ!

『誰にむかってそんな口の利き方をしている!!!』

ご、ごめんなさいっ!

ていうか俺の言ったことがわかったの?

『早く言えと言って居るではないか!!!』

あ、はい。

えーと道に迷いました。

これでなんとかいけるっしょ。つーか事実だし。

『んなわけあるか!!!』

んなわけあるんすよ!!!

俺、こっちの世界に生まれてきたばっかでよくわからないんすっ!

『なに?変なやつめ。殺してくれる!』

アンタはそういう思考回路しか持ってないのかっ!!!

そうだよねっ!アンタ所詮トカゲだもんね!

納得!

トカゲの長(仮)が俺に鋭い爪で襲い掛かってくる。

俺は刀身でその手首を切断した。

『おのれ!!!』

いや、正当防衛なんで。

トカゲの長(仮)が左手を伸ばしてくる。

こりねーな。

俺は小手すり上げ面をやるようにやつの左手を払うとそのまま首に突っ込んでいく。

刀身を首に突き刺すと刀を真下に振り落とす。

トカゲのからだは真っ二つになってしまった。

トカゲたちが悲鳴を上げて逃げていく。

さてと、『吸収』発動!

俺はトカゲのからだを吸収した。

たぶん龍という名がついてるから人化できるんじゃねぇかと思ったのだが特に変化はなかった。

どうやら人化までの道は長そうである。

小手すり上げ面とは剣道の技の一つで相手が自分の小手(右腕)を打とうとしているところを直前でその名の通りすり上げ、面(頭)を打つ技です。

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