時代に取り残された元少女の独り言
オタクの早口だと思って読んでください。
ご指摘頂いたため、背表紙辺りの表現を訂正しました。大変申し訳なく、五体投地〜!
先日なろうにエッセイというジャンルがあることを初めて知りました。ならばこの十年以上溜まりに溜めた鬱憤を晴らしてみたいと思ってここに記す。作者はここ最近では珍しいタイプのオタクなので、特に男性諸君には理解できないことも多いだろうと思うので、途中で読むのをやめてくれても構いません。
まず、作者の人物像。地方育ちの三十路過ぎの子持ちであります。幼児期から本が好きで、小学生のときにはり○んとな○よしを毎月購読していました。(姉がいたので姉がり○ん、私がな○よしを買っていた) 兄もいるんですが、兄はコ○コロやジャ○プのような、いかにも少年雑誌といったものを読むようなタイプでは無かったようで、そういった少年漫画には一切触れないで育ちました。あ、コ○ンと金○一は通ったけど。あれはミステリーとして親がちょろっと買ってたから…。その代わり週1ペースで地元の図書館に通い、児童文学を読み漁っていました。マジでタイトルと挿絵が好みのものはほぼ完読してしまったので、同じもの何回も読んでましたよ。(好みじゃないのは読まなかった笑)
更には親の方針でく○よんしんちゃんなどの下ネタ系のアニメなどは一切排除され、テレビのチャンネル権は親が握っているため、プロ野球と歌謡ショーとたまにやる映画と時代劇を見て育ちました。ドラマなど中学生後半になるまで見たことなかったなぁ。初めての推しは水戸黄門の飛猿である。(あの俳優さん歳とっても素敵だよね…)女児向けアニメなどは特別に見せてくれたので、魔法少女は嗜んでます。あとべる○ラとかね。
小学校高学年あたりになると、少女小説に手を出し始めました。ご存知コ○ルト文庫を始め講○社X文庫とかですね。あのピンクの背表紙とかの。いやぁあの頃は凄かったなぁ。本屋の棚を埋め尽くす少女小説。あの頃に帰りたい。
とまぁこんな感じですっかり私は夢見る少女へと純粋培養されてしまいました。白馬の王子様とは行かないでも、自分だけのたった1人の相手との運命の出会いがあると信じてました。…ある意味それは叶いましたが。私の現実の人生はとりあえず置いといて、こんな感じで私の性癖は少女漫画と児童文学と少女小説でガッチリ固められてしまいました。それでもそれで問題ありませんでした。時代が変わるまで…。
私にとって衝撃的だったのは、電○文庫の台頭です。ラノベの台頭です。あやつら(失礼)は瞬く間に本屋の棚を埋め尽くし、私の愛する少女小説の棚を圧迫し狭めていきました。全盛期は棚一面長いタイトルとミニスカートをはためかせた美少女の表紙で埋め尽くされましたね。少年漫画特有のパンチラとかのちょっとHな表現に全く免疫のなかった私にはあの棚の前を通ることすら苦痛でした。いや、純粋培養の思春期の女にはそうだったのよ、笑って聞いて。
次はBLものの勢力拡大でしたね。それまでこっそりと活動されていたものが公に進出してきた感じでしょうね。それによって更に少女小説の棚は狭められ、置かれる種類も減っていきました。長期連載されているものの新刊と新人のデビュー作のみとか。
少女漫画もどんどん傾向が変わって、ファンタジー色がどんどん薄まって高校生の学園モノばかりになっていきました。あれリアルなように見えて全然リアルじゃないよね。屋上でお弁当とか都市伝説じゃない?そんな身近にイケメンがいてたまるかい。文化祭で飲食店とか、検便必須だろうけどそこまでしてやる?みたいな。実際の自分の高校生活が恋愛と無縁すぎたのもありますが、なんだかなぁという感が否めませんでしたね。信じられるのは白泉○のみ。
まぁ成長して私自身それなりに人生経験をして昔ほど潔癖ではなくなりましたが、それでも胸キュンとドキドキハラハラと浪漫に溢れる少女小説はやっぱり最高ですよ。
……ちなみに、作者は実はハーレ○インは未履修です。勝手なイメージですが、少女小説+エロというイメージのせいで、潔癖時代には手を出さず…。あとはそれだけでないことはわかってますが…。石油王に…興味が…なくて…。エロに耐性できてからはBLいったし…。きっとここを通ればまた人生変わってたと思いますが、結局通らなかったのでこれについては何も申せません。
まぁだいぶ衰退してしまった少女小説ですが、私も大ファンだった『伯○と妖精』シリーズが完結した後は大分離れてました。その頃はプライベートでも色々あって、本や漫画を読む時間があまり取れなかったのもありますね。そうして、子供が産まれ、紙の本や漫画が読めなくなったことで、なろうを履修しました。まぁスマホで手軽に読めるところが合ってたので。そこで恋愛ものを手広く読んでみましたが…。
いまひとつ足りない!
もちろん素敵な作品も沢山あります。それらのおかげで眠っていた少女小説好きの魂が揺り起こされました。けれど、大部分は何かが違うんです。
まず、逆ハーレムが受け付けない。逆ハーレムいいですよね、女子の憧れ。でも私みたいな少女小説で育って来た奴には「なんというか違うんだよ」としか言いようがありません。そりゃあ、1人や2人当て馬は必要です。ヒーローとヒロインの恋をかき乱し進展させる重要な存在です。でも当て馬とはいかに心を揺れ動かされようとも、態度にはきちんと一線を引くものだし、最終的にはきっぱりと振るものです。当て馬自身も、きっぱりと振られて自身の気持ちを昇華させ、新たな人生へ前向きに進むのが当て馬道だと作者は思います。というか決別のシーンが当て馬の1番の見せ場だとも思う。それに、女当て馬キャラが友人キャラというか良い相談役になったりすると激アツじゃありません?お前いい女やな〜って好感度爆上がりしたりしません?私だったら人間が小さいので、関係者とは今後一切の縁を断ちます。あとBLだとスピンオフで当て馬がまた別の相手とカップルになったりしますよね。BL鉄板のあっちもこっちもゲイカップル現象。…脱線しましたが、逆ハーレムって要は思わせぶりな態度でキープしてる状態ですからね。私はそんな女好きになれない。
あと婚約破棄から始まる話もあまり好みじゃないです。そもそも胸キュン恋愛小説の主人公に求められるのは親近感と好感度、少しの憧れだと思いません?(知らん) 主人公がいきなり婚約破棄されると、哀れみとか野次馬的な好奇心が優ってしまって、親近感なんて話じゃなくなるじゃないですか。初対面のイメージはいつまでも引きずりますよ?
あと最近ありがちなのは悪役をボロ雑巾のようになるまで痛めつけてポイ捨てする話が多いところですね。ハッピーエンドにしろとまでは言わないけど、せめてある程度の救いとかは与えてあげて欲しい…。話の都合上しょうがないものもあると思いますが、悪役だってあなたの作品のキャラの1つなのだから、愛情を持ってあげて欲しい…なーんて思ったりします。あと悪役だからこそ魅力的に描いて欲しい。話にしょっちゅう出てくるのに悪役がクソ野郎すぎると話自体読んでて疲れません?人様のお話で恐縮ですが、ガリ勉萌え令嬢の王子とかめちゃくちゃキュートじゃないですか。あんな感じ理想ですよね。
あと古の少女小説にあって、最近のなろう小説にないもの…。それは時代考証です。乙女ゲームが流行ったのも原因なのでしょうが、話を彩る小物たちに魅力が足りない!別に歴史学者でないので正しくある必要はないのですが、嘘に真実を混ぜると信憑性が増すように、その時代のものを背景にさりげなく取り入れるだけでぐんと魅力が増すと思うですよね。以下私の好きな萌えポイント。
中世ヨーロッパなら、コルセットにパニエ、ボンネット、手袋、バッフルドレスに日傘。シルクハットにステッキ。
中華系ロマンスなら後宮制度に衣の色、中国茶に漢方薬と毒。
平安時代なら十二単に御簾、露顕、牛車、方違え、怨霊。
江戸時代なら髪型、着物、歌舞伎に大奥、妖怪。
ハイカラなら袴にブーツ、自転車、女学校。
まだまだ語ればたくさんありますが、ざっと思いついたものを挙げてみた。いくらファンタジーといっても、最近は魔法でなんでも解決し過ぎな気持ちがしないでもない。まぁ転生モノだとそのままの時代じゃ生活できないもんな…。作者も水洗トイレがない時代には転生したくない。あと、小説で読んでた時は特に気にしてなかったけど、コミカライズしてドレスにがっかりしたことありません?りかちゃんのドレスかよ!みたいな。あれって絵師様のせいにされたりもするけれど、小説でしっかり描写してないからじゃないかなぁとかとも思ったりする。原作者にこだわりがないからというか。どうでもいいけど、作者(私)は伯○と妖精シリーズでシルクハットにステッキ持ったエドガーの挿絵を見て鼻血ふきそうなくらい悶絶した経験があります。イギリスの男性の衣装の歴史調べるとマージで鼻血ものですよね。ソックスガーターやらシャツガーターやら知ったときは、えっち過ぎて意味なく赤面してしまった。
―あとこれは大分言いにくい話なんで小声でいいますが、書籍化するとやたら高いですよね、なろう作品。コ○ルト文庫なら600円くらいで買えたけど、なろう作品って大体一冊1000円以上するし。ついつい気づくとその分のお金で商業BL買ったりどエロい同人誌買ってしまっても悪くないと思いません?(電子書籍って便利〜)―
なんか結構長くなってしまったけれど、まとめると供給不足に喘いでいるという話です。情弱なので、オススメがあれば教えてほしいです。といってもやはり原点にして最強とはよく言ったもので、平安ものはやっぱりジャパネスクが最強だし、ヨーロッパものなら伯○と妖精シリーズやビク○リアンローズテーラーがやばい好き。ここら辺の趣味が合うといいなぁと思います。異論は認めます。中華ものとかのお気に入りは漫画になってしまうので、もっと増えてほしいなぁ。特に作者は江戸時代が1番好きなので、その時代の少女小説読みたいです。またブーム来ないかなぁ〜!